この半年の間にカンテレ仲間であり同士だった二人が天国へと旅立った。
一人は東京の桑島実穂さん、もう一人は小樽在住の荒博子さん。
お二人ともカンテレと共に生涯を生きた日本を代表するカンテレ奏者であり指導者でした。
お二人とも癌でした。
東京の桑島さんは亡くなる1か月前にはフィンランドへ行き精力的に友人知人宅を訪ね歩いたいた。
まるでお別れに行ったかの様に。
そして東京へ戻ったら門下生のカンテレ発表会を予定していてその時にプレゼントするフィンランドグッズを沢山買い込んでいたとの事。
旅行を終え、ヘルシンキ空港で体調が悪くなり車椅子で日本に到着してすぐに入院をされたとの事。
訃報の知らせが入った時、荒さんからメールが来て
「桑島さんらしいわね」と書いてきた。
荒さんは亡くなる2週間前、フィンランドからカンテレ奏者を招いてワークショップやコンサ-トを開催した。
もう体力がなく一人では歩けない状態でしたが、ビッグカンテレと5弦カンテレなど演奏した。
その様子は
強烈なほどにカンテレ奏者としての荒博子を表現し、その音を皆の心に刻み込んで逝った。
荒さんも「荒さんらしい旅立ち」でしたね。
お二人とも本当に立派な生涯でした。もう感服するしかない。
さて残された私はこの先どうやって生きていこうか とはたと考え込んでしまう。
私も20数年前からカンテレと共にある毎日です。
カンテレのレッスンをしたり、コンサ-トで演奏したり・・・。
でも私はそんなに頑張って生きようとは思わない。
一日一日、カンテレと共にワクワクしていたいなあと思う。
ただそれだけ。
生徒や自分ののためにアレンジしたり、練習したり・・・
そんな日々が愛おしい。