その中にCDが入っていたのでさっそく聞いてみた。
演奏者はフィンランドを代表するカンテレ奏者でエヴァさん始め、リトヴァ・コイスティネンやエイヤ・カンカ-ランタさんなどで主に現代曲が多かったが、その中にバッハの ”シャコンヌ” があった。
非常に卓越した技術で同じカンテレを演奏する者としては足元にも及ばないが興味深く聞いた。
カンテレでありながら時にはハ-プのように、時にはチェンバロの様に軽やかなその音は非常に心地良かった。
バッハのシャコンヌはとても思い出深い。
”奇跡のピアニスト”として再デビュ-した ”舘野泉” さんが左手だけでコンサ-トを開催した時にプログラムの中にこの曲があった。
この時、左手だけで舘野さんはどんな演奏をするのだろうと多くの人達が非常に興味を持って聴いたことと思う。
舘野さんの心情を思うとこの曲に賭けた思いはとても強固なものがあったのではないかと今でも思う。
バッハの織り成す音の羅列を見事に左手だけで演奏した舘野さんの演奏には魂を揺さぶる激しさがあった。
でもカンテレで弾く”シャコンヌ”はとても軽やかで優雅さを感じる。
楽器のメカニックの違いがそうさせるのだろうか・・・
昨年もこのカンテレ協会から送られてきたCDがあって、その中にシベリウスの ”即興曲” が収録されていた。
この曲も舘野さんが両手が現役の頃、よく演奏された曲で私の大好きな曲である。
何年か前にエヴァ・アルクラさんが演奏したのを聴いたことがあった。
この時も他の楽器では表現できないある種の軽やかさみたいなものを感じた。
私の師であるエヴァさんやエイヤさんに”Mitsuko、シベリウスの曲をカンテレで弾くように”と言われ、今までに何曲か楽譜を渡された。
その中には
・Ristilukki(くもの歌)
・Sydameni laulu(わが心の歌)
・Joueur de harpe(ハ-プの為に)
などの曲がある。どの曲もシベリウスの作品中では超有名な曲。
フィンランド人なら誰でも知っている曲である。
でも、難しい
いつかこれらの曲をマスタ-して弾くことができたらと夢を膨らませている。
尽きることなく練習があるのみである。
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