ガレット・デ・ロワの由来は古くエピファニー(公現祭)のお祝いのため。1月になると、フランス各地で作られる伝統菓子になります。
エピファニーのお祭りは3人の賢者(王様)が、東方の国からプレゼントを携えて、ベツレヘムの生まれたばかりのキリストを拝しに行ったことの象徴のため王冠が付くと言われています。そして、中には、フェーブ(空豆の意味がありますが、陶器などで作った小さなプレゼント)を入れて、切り分けられて当たった人が、その年の王様、王妃様となるという面白い慣習でその日は王様として君臨出来るというわけです。
1年はラッキーなのですが、翌年にはガレット・デ・ロワを買って他の人たちにふるまうことが課せられるというようなルールがあります。
覚書レシピ
クレーム・ダマンド
1 ボウルに柔らかいバターを入れて、よく練る。
2 これに砂糖、卵の順に加え、よく混ぜ合わせる。卵を入れると分離しますが、大丈夫です。卵は室温において温かいと分離しにくくなります。
3 続けて、アーモンドパウダー加えて混ぜる。
4 使うまで、ふたをした容器に入れて冷蔵庫に保管しておく。
ガレット・デ・ロワの組み立て方
1 市販の生地をそのまま伸ばさず使う
2 直径16cmとそれよりもやや大きめ(16cm程度)の丸型のセルクルなどを使いナイフで切り取る。
そのまま使わない生地だけを取り除く。
使う生地は動かさない(同じ方向に使う生地が向いていることが、コツ)
3 クッキングペーパーを敷いた天板に直径16cmの生地を乗せ る。卵液(卵黄に少量の水を混ぜて作ったもの)を縁に刷毛で塗る。
4 作っておいたクレーム・ダマンドを丸口金を付けた絞り袋に入れてグルグルと円形に絞り出し、それを上3段まで重ねる。
そのまままとめておいても大丈夫
パレットナイフで、きれいに形を整え、入れるのならフェーブを埋 め込む。
5 フェーブの上にパレットナイフで、クレーム・ダマンドをなでつける。
6 次に下の生地よりもやや大きめに切った生地をそのままそろりと持ち上げて90度回転させてから下の生地に乗せる。
7 クリームの入った部分に空気が入らないように、両端の生地をうまく貼りあわせて行く。
8 クリームの部分の境目をよく手で押さえて密着性をよくすることが、中のクリームが焼成の時に流れ出さないコツです。この大きさの丸型の容器などで軽く生地を押さえて、よく密着させるとよいです。
9 卵液を2度塗り(塗るたびに冷蔵庫で10分ほど冷やす)する。面の生地を貼りあわせた部分に卵液が垂れないように気を付けること。
10 190℃でオーブンに予熱を入れておく。
11 空気穴をガレットのてっぺんに開ける。
12 ナイフの背の部分の先端を使って、模様を付けて行く。いんなパターンがありますが、写真のように流線状に入れるのもひとつで。
生地を完全に下まで切らないように気を付けること。そこからクリームが焼いているときに漏れる原因となります。
13 縁の部分をさらにもう1度、上下の生地が密着するように指先で押さえて行き、それからナイフの先で縁の側面に切れ込みを入れ上の生地の部分をクルリと上にひねって持ち上げて行く。
切り込みを入れる間隔は、約8mm程度。
14 温めておいたオーブンに入れて、このまま40分程度、きれいなしっかりとしたきつね色になるまで、焼き上げる。
15 このグラニュー糖と水50gで同割シロップを小鍋で沸騰させて作る
16まだ温かいガレットの表面に同割シロップを2回ほど、しっかりとハケで塗る。
このレシピの材料
数量:《直径16cmのガレット約1台分》
クレーム・ダマンド
無塩バター(柔らかくしておく) … 50g
粉糖 … 50g
卵やや小さめ … 50グラム
アーモンドパウダー(ふるっておく) … 50g
パイ生地
冷凍パイ生地 … 正方形2枚