交野・憲法とくらしを考える会

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山本健治の世相を斬る! ~改憲軍国、経済衰退、生活破壊

2024-09-15 23:05:47 | 学習講演会

憲法とくらしを考える会 9月学習会

  山本健治の世相を斬る!

     ~改憲軍国、経済衰退、生活破壊

 

切れ味鋭いヤマケン節に、その通りと頷くばかりでした!

本日の講演のレジュメを山本健治さんからご了承をいただきましたので転載します。

 

いま日本も世界もとんでもない危機にある。市民の自覚と決起が事態を変えるカギ!

1、日本の政治家・官僚・経営者らに失敗の自覚と危機感がないことが最大の問題 日本のGDPが 2010 年に中国に追い越されて世界第3位になり、今年ドイツに追いぬ かれて第 4 位になった。数年以内にはインドに追いぬかれる。大きいからいいわけでは ないが、日本の産業・経済は完全に衰退の流れに入っている。にもかかわらず全く危機感がない。自分たちの誤り、失敗、怠慢の結果であることの自覚がない。 大阪では大阪駅前の旧大阪貨物駅跡地が再開発されてすごいと騒いでいるが、まったく のバブルであって、大阪の産業・企業と経済が復活し、新たな活力源ができたからではない。大阪を代表してきた企業の現状をみれば明白である。 いま令和の米騒動が問題になっているが、日本の安全保障、防衛が大事と言い、経済安保に力を入れると言いながら、食糧自給策をしっかりしていないからである。


2、自民総裁選に名乗り出ている全員が改憲推進、総選挙で禊ぎ、その後は軍国日本

安倍元首相は、道徳がしっかりした「美しい日本」にする、経済を復活させて「強い日 本」にすると言い、改憲しようとしたが、政治と行政を私物化し、忖度政治と裏金政治を はびこらせる汚い日本にし、アベノマスクまで繰り出したが、コロナ対策にも失敗し、経済もうまくいかず、政権を投げ出し、旧統一協会とつながっていたことで命を落した。 岸田首相はその後を継いで防衛3文書を閣議決定し、軍国強化、改憲・軍国政策を進め てきたが、経済は一向に回復せず、格差と貧困はいっそう深刻になり、自らを含め安倍派 など派閥のパーティーを通じての裏金作りと、それを使っての汚い政治が明らかになって 国民の支持を失い、首相と自民党総裁の椅子を投げ出したことで、自民党総裁選が行われ ているが、「刷新感」を打ち出すことにやっきとなっている。その後、新総裁・新首相の 下で総選挙を行い、禊ぎは終わったとしてごまかそうとしていることは明白で、それをさ らにごまかすため自民党結党以来の課題である自主憲法の制定、改憲を来年の自民党結党70 年にあわせて何としても進めようとしていることを見抜かなければならない。

3、立憲代表選で昔の失敗の反省抜きに「政権交代」を叫んでいるが、誰も期待しない

自民党の総裁選と重なる形で、立憲民主党の代表選が行われている。まったくリーダー シップが発揮できず、国民にもアピールできなかった泉代表が何とか立候補したものの、 泉ではダメだと言って野田元首相、枝野元官房長官の二人が立候補し、かつての「政権交 代」での失敗を棚に上げ、「政権交代」を叫んでいるが、誰も期待しない。「福島原発は 炉心溶融していない」「原発は危険だと言うが、原発を止めると日本のエネルギーが成り 立たなくなる。それのほうが危険だ」と言ったのは、どこの誰だ。いま日本企業の内部留 保はGDPに匹敵する600兆円をこえている。その一方で貧困と格差は固定し、賃金も30年前と変わらない。労組を含め、何をしてきたのか、反省が必要である。

4、欧米では自国第一主義が台頭して、正義と人道が踏みにじられている

アメリカではトランプが勝つと言われていたのが、バイデン撤退、ハリスへの交代でど ちらかわからなくなっているが、「自国第一主義、アメリカ・ファースト」は大きな流れ としてある。それはアメリカだけではなく、フランスでも、イギリスでも、ドイツでも難 民排斥、民族排外の流れが強まって、極右政党が台頭して政権を握る寸前にまでなってい る。その流れの中で、ロシアによるウクライナ侵略、イスラエルによるガザ攻撃、パレス チナ人皆殺しを見捨てる事態が起きている。一国第一主義、自分たちの利益だけのエゴイ
ズムの前に、正義と人道が踏みにじられている。こんな流れを許してはならない。

5、兵庫県知事のパワハラ・貢ぎ物ねだりを許したのは本人の卑しさと取り巻きの忖度 兵庫県知事のパワハラ、お土産ねだりとその私物化が問題になり、それを明らかにし、 止めさせようとして職員が公益通報したにもかかわらず処分され、自死に追いやられた。 知事は他人事のように「パワハラは百条委員会が決めること」と言い、あれだけ何事も知 っているかのように語り続けたにもかかわらず、「道義的責任」の意味は知らないとすっ とぼけた。そしてパワハラやお土産ねだりと私物化は県あるいは行政としてやったことだ と言い続けている。そして告発者捜し、その処分については、知事自らが手を下すのでは なく、知事の意を忖度した取り巻きが戦前の特高のようにやった。首相をはじめ権力者の 政治・行政の私物化は安倍一強体制下でいっそう蔓延し、森友学園問題では夫人まで関わ っていたことは誰もが知っていたことである。それを許したのは取り巻きの政治家や官僚 達の忖度であったことも誰もが知るとおりで、赤城さんが自死に追いやられたことは誰もが記憶しているだろう。それと同じことが、いままた兵庫県でも起きたのだ。

6、集会とデモ、権利と要求と行動を忘れた日本

世界各地からのニュースを見ていて、誰もが気付くことは、各国の労働者や若者達は何かあると、集会を開催し、デモをし、大統領や首相の辞職を要求し、逮捕者や死者が出て も立ち上がっている。日本では我々少数の市民だけである。子どもの頃、西条八十作詞、 成田為三作曲の『歌を忘れたカナリア』を口ずさんだことがあるが、いま「集会とデモ、 権利と要求、行動を忘れた日本人」になっている。私が村田製作所の労組書記長をしてい た時、賃上げや時短だけではなく、労働災害・職業病の防止にも力を入れなくてはいけな いと考えて取り組んだ。その時、昔、カナリアは鉱山労働者たちが酸素不足や一酸化炭素 中毒にならないように鳥かごに入れて地下におり、カナリアが鳴いたら危ないと言って、 いっしょに逃げたという話を聞いたことがあった。西条八十は、歌を忘れたカナリアはう しろの山に捨ててはいけない、せどの小薮に埋めてもいけない、柳のむちでぶってはかわ いそうと書き、「歌を忘れたカナリアは象牙の船に銀の櫂、月夜の海に浮かべれば忘れた 歌を思い出す」と書いた。残念ながら、そんな船を用意してくれるものは誰もいない。我 々市民や労働者が頑張るよりない。このまま行けば憲法は変えられ、兵隊が確保できない からと言って徴兵制が敷かれ、軍事費を確保するための増税が行われ、いざとなると戒厳 令が敷かれる国になる。絶対にこんな国にしてはならない。

画像は二次会を終え講師の山本健治さんを囲んで

 


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