アモーレ・カンターレ・マンジャーレ

自称イタリア人のオヤジが、好きなサッカーやらグルメやら、何でも不定期に気まぐれに書き綴るサイトです。

身勝手な日本人が・・・

2014-12-21 06:00:23 | つれづれ
東京五輪招致の際に、滝クリの決め台詞「おもてなし」は、流行語としても脚光を浴びたし、日本という国の素晴らしさを象徴するキャッチフレーズにもなった。

 そんなことに反旗を翻すわけではないが、日本で活躍する英国人社長が語っている記事が興味深かったので紹介しよう。こちらをご覧いただこう
 多岐に渡る議論と、様々な視点からの論理的な語りの中身はきわめて示唆に富んでいる。逆にいうと、普段の我々がいかに情緒的な価値観に流されているかを知らされる。


 「サッカーW杯のとき、日本人観客のゴミ拾いが日本人の美徳として話題になった。なら、鎌倉の花火大会の後を見てください。ゴミだらけです。立派なおもてなしは確かに存在しても、それで日本が世界一のおもてなし国である客観性にはならない。」
 というこのくだりは、我々に突き付けられたアンチテーゼだと・・・

 さらに日本の文化財の保護に関しても、鋭い視点から正論を吐いている。
 「文化財に関しては国の予算が少なすぎる。文化財を楽しんでもらおうという意識がなくて、ただ保護するだけ。文化財修理の現状は、30年とか50年に1回しか手を加えずギリギリまで置いておくので、ボロボロになっている案件が多い」まさしくだ。

 「髪を切る理容師に国家資格は必要でも、文化財修復には何の資格もいらないんです。いったん傷つけてしまえばもう戻せない。国のチェック機能が著しく低い」
 いちいち、言われてみれば・・・である。小生が感じるこの国というものの本質を感じるところである。

 高松塚古墳の極彩色の壁画が、カビてしまいとんでもないことになってしまったことは、衝撃的なニュースであったが、この件について、誰が責任をとったなんて話は聞かない。
 いや、責任論以前にとりかえしがつかないことをしてしまったことについて、なんの反省もなさそうだ。

 もうひとつ引用しておこう。
 観光立国するなら発想の転換が必要ですよね。京都に来た外国人観光客の不満は「英語が通じない」の次が「解説がなく何を見ているのかわからない」。そうした表記や街のゴミ箱、道標、食事場所やトイレの整備などに配慮し、楽しく過ごしておカネを落としてもらって初めて観光立国。ビザを緩和して1000万人を超えたという数字に意味はない。

 日本においては、「1000万人を超えた」ことにこそ意味を持つという議論になりがちだ。やはり、この国には未来も百年の計もなさそうだ。
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2 コメント

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Unknown (チーフ)
2014-12-23 01:28:23
あー、よかった、いいところだったね、また来ようね、と言わせて初めて観光立国ですよね。そうでないと多くの国がそうであったように経済効果もそのときだけ。
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コメントありがとうございます ()
2014-12-23 08:06:54
チーフさんいつもありがとうございます。
円安頼みの、中身も心もない観光施策で観光立国など片腹痛いわけで、チーフさんならなおさら同じ思いをお持ちになるかと。
返信する

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