先日、テレビでカラヴッジョ展が開催されていることを知り、上野の西洋美術館に出かけてきた。カラヴッジョという画家については小生知らなかったが、テレビで見て魅力的に感じた。
ウィキペディアによれば、正式な名前は「ミケランジェロ・メリージ・ダ・カラヴァッジオ」というらしい。
1571~1610年の生涯ということは、当時としても短命だったようだ。ちょうど日本では戦国時代の終盤という時期だ。
当時の画家の多くと同じように、宗教的な画が多い。今回の展覧会では、トップ写真のバッカスや、著名な「果物籠を持つ少年」などが展示されている。
そして今回の目玉は、世界初公開となる「法悦のマグダラのマリア」だった。日本ではもうひとつ名前は売れていないが、マグダラのマリアといえば、キリスト教では有名だ。
聖書の中では明らかにはなっていないが、彼女は実質イエスの妻だった。また、元々娼婦だったということも有名だ。
彼の作品の中にはマグダラのマリアがいくつかある。その中のひとつがこれで、これは個人所蔵だったということで、本邦でなく世界初公開という。
さすがに会場内で写真を撮るのはご法度だから、ご勘弁いただくが、写実的な画風とともに、光と陰を特徴的に捉える技法でその後の画家たちに大きな影響を与えた由。
全体として数多くの作品が展示されていたが、カラヴッジョ自身でなく、彼に影響された画家の作品が多かったので、いささか混乱したのは事実。
小生、こう見えて意外にこの手の展覧会が好きでよく出かける。これまでもいくつか印象に残っている会はあるが、この会はいろんな意味で面白かった。
いささか風刺的な作品もあり、また何を言いたいのかよくわからない・・・というものもあった。
ちょうど日本では、信長が桶狭間の戦いで一躍天下人への道をまい進する時期。そして晩年は家康による天下統一が確立する時期だ。
そういえば、生まれたころは、伊香保温泉の岸権が創業した頃でもある。そう考えて作品を見つめると、いいものは歴史を超えて今にも通ずるということか。
改めて、いろんなことに思いをはせてみた・・・
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