落語好き仲間で勝手に「将来有望だろうと思われる前座」に目をつけ、前座から二ツ目になると声を掛けて、ひいきの真似事で、年に数回落語と打ち上げをやる会に小生も参加している。
最初は一之輔師匠を囲ってやっていたが、真打昇進とともに次なる若手ということで、辰じん(現小辰)に声を掛けたのが2013年。
以来14回に渡ってこのブログでは「身内の小辰」と銘打って開催してきたが、コロナ禍で会場が取れず、2020年に仲間のお宅を会場として「超身内の小辰」を開催した。
そうこうしているうちに小辰さんも今秋晴れて真打昇進がきまり、先日お祝いを兼ねて最終回となる「超身内の小辰」を開催した。
会場は前回と同じで、まずは小辰さんに一席やってもらう・・・おっ、これは・・・「鰻の幇間」だ。夏場の定番のネタのひとつだが・・・
やはり真打になるところだけに、構成もしっかりして(身びいきだが)、現時点でも真打としても十分以上の水準に感じられる。
熱演に大満足した後は、お寿司やピザなどのデリバリーでの打ち上げ。いつものように落語談義などでワイワイと盛り上がる。
会場のお宅にあった九代目扇橋師匠のビデオなどを見ると、メンバー全員懐かしいなあと言いつつ、小辰さんにとっては「このネタをやる大師匠は聞いたことがない」と。
などと・・・改めて大師匠の扇橋が素晴らしい噺家だったことを全員で再認識した。いわゆる昭和の噺家だが、立ち居ぶるまいがきちんとしていて、まことにきれい。
それに語りがなめらかで、クセがなく無駄がないので、とても聞きやすい。トリッキーなくすぐりもなく、オーソドックスに古典をやるのだが、しっかり面白い。
文字通り、教科書に載るお手本のような芸である。扇遊・扇好・扇辰の三師匠がそれぞれ大師匠の一部を継いでいるような・・・そして、十代目となる小辰さんにエールを・・・と。
真打昇進披露の準備などで、今が一番ハードなのかと思いつつ、こうして時間を割いて我々の会に来ていただいたことも嬉しい。
が、さすがに疲労の色は隠せず、お酒にあまりつよくない小辰さんのこと、少し早めにお開きにさせていただいた。
9月に始まる披露目の会には、メンバー全員、及ばずながら応援に出かける予定、これからが彼にとっても本番ということになるが、我々も彼が大名跡を継ぐことに大満足である。
くれぐれも健康に注意し、晴れの日を迎えてほしいと見送った。
本来なら、次の囲いメンバーをということになるが、コロナ禍でもあり、なかなか話は進みそうにない・・・
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