アモーレ・カンターレ・マンジャーレ

自称イタリア人のオヤジが、好きなサッカーやらグルメやら、何でも不定期に気まぐれに書き綴るサイトです。

人形町 噺し問屋その110

2024-05-23 06:00:00 | 落語

人形町の日本橋社会教育会館で、毎月開催されている噺し問屋という落語会がある。小生ひいきのひとり、三遊亭兼好の会だ。

 いつもはなかなか行けないのだが、知人が行けなくなったということで、出かけてきた。今回がその110というからすごい。

 この会は冒頭で、兼好自身があいさつがてら漫談をやる。これが兼好流のもので抜群に面白い。すっかり温まったところで、開口一番。

 

 兼好の四番弟子のけろよんが「弥次郎」をやる。このネタ、久しぶりに聞いた。最近の前座では圧倒的に子ほめが多く、こういうネタは新鮮で嬉しい

 そして、兼好の登場。あいさつの名残を感じさせながら始めたのが・・・おっ、「天災」だ。昔は寄席に行くと誰かが掛けていた感じのネタだが・・・

 

 これが兼好の手にかかるとなんとおもしろいことか・・・こんなにバカウケする天災を聞いたのは初めてかも。

 中入り後はゲストで、あやつり人形の上條充さん。自作の道具というが、見れば見るほど技が巧みなことがわかる・・・

 

 というのも今回の席が最前列で、しかもど真ん中だったからだ。特に獅子舞の人形は獅子頭に加え、前後の人間の部分も動く。

 途中で布をあげて人間が顔を出す、しかも前後別に・・・なんてところなどはどうやってるの? って。

 

 空気が変わったところで、兼好の登場。かつて築地市場に勤務していたことを語りながら始めたのは・・・おっ、「佃祭」だ

 この噺、なかなか難しい・・・バカウケするようなストーリーではないし、かといって人情噺というところにまでは行かない。

 

 プロとアマチュアの小生を比べてはいけないが、うかつにも手を出して痛い目にあったネタだ。そして、実は参考にさせていただいたのが、兼好のそれ。

 その時の演出を思い出しながら聞いていくと、むむ・・・ずいぶん変わっているぞ。そして、その変化はあきらかに笑いを増やす方向に向いている

 

 さすがに兼好! といったところだが、けっこうウケてしまったものの、重くならないのも兼好ならではか。

 改めて師のセンスを感じてしまった。やっぱり兼好すばらしい。

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