アモーレ・カンターレ・マンジャーレ

自称イタリア人のオヤジが、好きなサッカーやらグルメやら、何でも不定期に気まぐれに書き綴るサイトです。

桂文枝襲名

2012-07-21 05:41:53 | 落語
落語の方にお詳しい方なら今さらであるが、上方の桂三枝がこのたび、桂文枝を襲名した。なんでも六代目になるんだそうな。


 新聞などのニュースでは、桂派の頂点の名前なんて書かれているが、ちょっとこれはなかなか簡単には言いにくい。
 上方には大きくわけて、笑福亭と桂の二つの流れがあるが、確かに桂文枝は止め名であるが、現在の桂派は文枝一門と、春団治一門、そして米朝一門がそれぞれ鼎立した形になっているからである。

 本来ならば、桂派総帥の名前というべきだが、先代の文枝(左写真)時代は、(笑福亭)松鶴・米朝・春団治・文枝の四天王の一角というのが印象だった。
 とはいえ、先代の文枝がセコだったわけではなく、「はんなりとした」とよく評されていたが、なんとも艶やかな芸風で、女性を演じたらなかなかだったし、鳴り物入りの「親子茶屋」などは色街の華やかな感じが秀逸だった。

 その匂いを一番よく受け継いでいるのが、米朝一門の現米團治であろうか・・・小生が生で聞いた噺は多くはないが、国立の落語研究会で、小さんや円生と一緒に出ていたのを覚えている。
 ちなみに、こちらは文枝の紋だそうで、もちろんメインの紋ではなく、あくまでサブの位置づけだが、文が四つで、「ブンシ」というシャレである


 まあ、評価は難しいところであるが、現文枝は「三枝」としてある種地位を確立したところにあるし、米朝が一門の止め名の米團治を継がずにいるように、三枝一門としていてもよかったかも・・・なんて思うところもある。
 というのも、新作落語でこれだけの功績を挙げた人も稀だし、その意味では文枝に拘るよりも、三枝をもうひとつの止め名にしてしまうという手もあったかと

 とはいえ、一方でいえば、これまでの文枝のスタイルを180度変える新しい文枝のスタイルを見せてくれるはずだし、それはそれで楽しみである。
 セリーヌが、文枝が好きで見に行ったこともあったが、また関東での口演の機会があれば、ぜひ見に行ってみたい。

 さあ、これで残るは松鶴を誰が継ぐのか・・・だが・・・やっぱり鶴瓶かなあ。
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