毎度おなじみ三鷹のホールでの落語会、今回はお気に入りの噺家のひとり、柳家喬太郎の勉強会ということで出かけてきた。
ご案内の方も多いかと思うが、柳家喬太郎という噺家は、古典のみならず新作も高い水準でこなし、しかも常に登場人物の脇に冷静な第三者として演者がいるところが魅力だ。
会場はいつもの三鷹の星のホール。満員御礼で、昼夜二回興行だが、終了時刻未定という・・・これもまたいつもの通りだ。
そしていつものように絶妙な場内アナウンスに続き開演。開口一番は、喬太郎の弟弟子のやなぎだ。弟弟子といってもずいぶん離れている。27歳違いという。
二ツ目なので羽織を着て登場、始めたのは「締め込み」だ。ナンセンスといえばナンセンスだが、落語らしいといえばそのとおり。彼は素直で、今後の成長も期待できそうだ。
さて続いて喬太郎の一席目。まったりとしたマクラから、始めたのは新作の「諜報員メアリー」だった。
初めて聞いたが、ナンセンスなんてものではない。とんでもなくナンセンスだが、爆笑してしまった。ちょっとやりたくなったりして・・・
中入りをはさんで・・・喬志郎の登場。これまた喬太郎と11歳違い・・・さん喬のお弟子さんってすごい。
失礼ながら、人柄はともかく、もそもそした感じが口に合わないなあと・・・始めたのが「化け物娘」というネタ。
あとで知ったが、誰もやらなくなったネタのほりおこしだという。喬太郎が、「やらなくなった理由がよくわかった」と言っていたが、それと同じ感覚を持ってしまった。
念のため、言っておきたい。彼がダメだというのではない・・・このネタがどうだったのかなあと・・・
そして喬太郎のトリ。今度は古典かな・・・と。期待していたが、始めたのは・・・えっ、これも新作? ということで「やとわれ幽霊」だった。
諜報員メアリーもそうだったが、こちらにも随所に現在の日本に対する批判的な色も見え隠れしたりして・・・小生の感想だが。
とはいえ、「化け物娘」につづき「やとわれ幽霊」といささか疲れたのは事実。喬太郎がいやになることはないが、古典もほしかったなあと。
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