すぎな之助の工作室

すぎな之助(旧:歌帖楓月)が作品の更新お知らせやその他もろもろを書きます。

三日月と金星、木星が接近。

2005-08-08 16:27:46 | サイエンス
今日は三日月です。
拙サイトにもそれ関連の物語がありますね。

今日の月齢は3 三日月です。
夕刻の空には宵の明星が輝いていて、三日月のすぐ近くにあるそうですよ。
そのそばには、木星も輝いているそうです。
金星、木星、ともに明るく輝く星なので、今日の夕方の西の空は、きっときれいです。

くわしくは、天文サイト アストロアーツ様の こちらの記事で。





中断。

2005-08-08 00:46:43 | 執筆状況
今夜はここまでにしたいと思います。

現在、同時進行で「万の物語5」を書いておりまして。
だいたい出来上がっているのですが。
今一つ、しまらない話でして、ちょっと推敲中です。
現在、原稿用紙169枚まで書いてはいるのですが。話は終わっているのですが。
何か足りないのです。
具体的な風景描写がないからなのか、もっと生々しいエピソードを入れた方がいいのか、
その両方なのか。
……両方かもしれない……。
なんとかしてみます。

それでは、お休みなさいませ。
m(_眠_)m


時に浮かぶ、月の残影62

2005-08-08 00:22:17 | 即興小説
 間違いない。
 彼女は萩だ。

「萩……」

 翔伯は、井戸の向こうに立つ中年の女に、声を掛けた。

「萩だろう? 生きていたのか? 今まで、どこに……?」
「いいえ」
 即座の否定だった。
「いいえ。私は、萩という者ではありません」
 言いながら、こちらへと歩いてきた。
 月光のある、薄闇の中で、その姿は次第に明らかになる。
 頭の後ろで束ねられた黒髪。
 目尻や口元の、小さなしわ。
 目前に来る。
 ……萩だった。
 どうしても、彼女としか思えぬほどに、似すぎている。一重の瞳、小さな唇と鼻。大人しげな顔つき。
 ただ、髪の色が違うというだけで。
 萩の赤紫の髪は、彼女にはなかった。
 萩のような女は、立ち止まると、翔伯に再度言った。
「私は萩という者ではありません。懐郷の塔の方」
 そして、うずくまる撫子に、そっと声を掛けた。
「塔へたどり着いたようですね」
 顔をふせている少女には見えぬというのに、彼女は静かに優しげに笑った。
「よかった」
 その声に導かれたかのように、撫子はゆらりと顔を上げた。中年の女を、見た。
「……あの、教えてください。私は、森の奥から、来たのでしょうか?」
 果たして女はうなずいた。
「ええ。森の奥に続く道から、あなたは歩いて来ましたよ?」