どこか遠くでフッチボル

鹿島サポだが裏の顔は日本代表サポ組織「食う軍」の司令。徒然なるままボソボソと。

リーガエスパニョーラ便り:アトレチコ・マドリーvsバルセロナ

2004-09-20 | Football
首位争いとなったアトレチコ・マドリーvsバルセロナを見た。
好調のチーム同士の激突で、見る前から期待は膨らみっぱなし。
実際に、ゲームは意地と意地のぶつかる好ゲームとなった。

ゲームは全般的にバルセロナが押していたが、要所でアトレチコが効果的に攻める展開。
バルサの攻撃は、シャビを中心として、ロナウジーニョが走りまくる。
両サイドの攻めあがりも迫力満点。
守備もプジョルが体を張って守る。
一方のアトレチコは、ロングボール主体でのカウンター攻撃となった。

前半21分。
ドリブルでロナウジーニョがボールを持ち込み、サイドライン際で絶妙のフェイントを入れる。
振られるかと思ったが、ディフェンスが何とかボールに触りボールはルーズに。
ところがそこに走りこんでいたのはファン・ブロンクホルスト!
角度がない位置だったが、左足で豪快に蹴りこんだボールは、ネットの上に突き刺さる先制のゴール!
結局は、今日もバルサのゲームかと思われるまま前半は終了した。

後半に入ってもボールはバルサが持つ。
しかし、一瞬の隙を狙ったプレーが後半開始直ぐの3分に。
GKが大きく蹴ったボールが、ワンバウンドして、FWのフェルナン・トーレスへ!
DFが一人いたが、弾むボールを頭で前方に落としてスピードで抜け出すと、出てきたGKの頭上をふわりと抜く技ありシュートッ!!
同点ゴーッル!
若きアトレチコのエースで、スペイン代表FWの才能が炸裂する素晴らしいゴールだった。

その後もバルサ中心でボールは動くが、体を張ったDFと奇跡的なボールクリアのシーンなど、両チームの気合がぶつかり合う本当に楽しいサッカーとなった。
結果は1-1のままドロー。
ホイッスル後のアトレチコメンバーの顔が勝者はどちらかを物語っていた。
勝ちきれなかったバルサより、現在最強の相手から勝点1をもぎ取ったアトレチコは、ホームの大歓声を受けて充実した笑顔を見せていた。

ベンチのメンバーも戦っているというが、実際に影響を与えるのを始めて見た。
後半開始直後から、バルサが蹴るCK近くで、アップ中のアトレチコのメンバーが小細工をするのだ。
リーガでの慣例か、アップはピッチ外の芝の部分を使って行われる。
これはどのチームでも見るシーン。
そう、ラインから1m程度しかない部分だ。
当然、ピッチ内の選手とは距離がわずかしかない。
CKでデコが蹴ろうとボールをポストに置く。
蹴る為に後ろに下がるデコ。
そして、デコとボールの間で黙々とアップする元アルゼンチン代表MFシメオネ。
邪魔だろう(笑)
しかしそのまま蹴る為に走り出すデコ。
蹴ろうとする瞬間、蹴るのをやめてそのまま通り過ぎる・・・。
デコが横を通過する瞬間、シメオネは何か言ったようだ(笑)
シメオネは控えの選手だぞ!?
再度蹴りなおした際には、そのまま蹴ったが、デコが蹴る1秒前に、そのボールの近くで、アップする振りをしてシメオネが大きく蹴りだす足。
ピッチの中で待ち受ける選手達は、シメオネのボールを蹴る仕草に戸惑ったろうなぁ。
あの、形振り構わぬ姿は、執念を感じたなぁ。
ピッチの闘将シメオネは、控えにいても強力な存在だった(笑)

本当に楽しいゲームだった。
ロナウジーニョが笑いながらプレーしているのを見ると、こちらまで楽しくなってくる。
試合終了後は、力を出し切った両チームが本当に相手を称えて握手している姿が見られた。
前日見た、レアルのゲームとのあまりの差に恐ろしいものを感じたぞ。
今年のリーガは、どこが上位に来るのか予想が難しくなってきた。
第3戦終了での首位は・・・なんと昨日レアルを破ったエスパニョーラ!