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アンプの電源inをIECインレットに改造することで低域がいい具合にマッチョになってから、あれやこれやベースに焦点を絞って聴いてきたが、こればかりはダメだろうと諦めていた『ザ・ビル・エヴァンス・アルバム』(SRCS-9203)をかけたら、前はエレベ風にしか鳴らなかったエディ・ゴメスのベースにアコベの箱鳴りがついてきて参った。エヴァンスがアコピとエレピを「フロム・レフト・トゥ・ライト」でもてなす手際の美しさも。学生時代、なけなしの小遣いをはたいて買ったことばかりが理由ではなく、なぜか大好きのままこれを聴き続けてきて良かった、と。テープヒスらしきノイズが多いものの、カリンとしたピアノのこの音が何より好きだ。この頃のエヴァンスは、12音階ハーモニーにハマるほか、ゴメスにエレベを薦めるなど、相当危うい境地に達していたそうだ。ローアクションのアコベにピックアップ付けてハイポジションでソロをとると、スタンリー・クラークっぽくなることをゴメスは一喜一憂した上でのレコーディングだったことも伝え聞いた。10年前の97年にソニーが日本初CD化したマスター・サウンド仕様のディスク、悪くない音だと思う。
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