先週、いわゆるデュアル・コアのCPUを核にした新デスクトップPCの組み立てが終わり、そこから今日までかけてやっとアプリやVGAなどの環境設定を済ませた。CPUはIntel製Core 2 Duo E7500(2.93GHz)、メモリーには4GBおごり、ドライブとVGAをBlu-ray読み書き対応にして、ディスク容量は1テラ。今まで3分以上かかったWin-XPの起動が、さっき測るとちょうど1分。画像や音声の加工も、前の1.6GHz機に比べれば瞬時だ。いや、これには嬉しさ余った自慢もあるけれど、愛器がハングしたりクラッシュしてから腰を上げては時遅し、バックアップは何もデータだけでなく、機器のことにも目を向けないといけない、という、痛い思いの積み重ねから来た諦念の反発力が大きい。とはいえ静音設計のその静けさは、車ならタコメーターの針が上がらなくなったんじゃないかと思えるほど。「エンジンがかかっているのにイグニション・キーを回してしまった」との歯の浮く常套句も、これを前にするとやぶさかではなくなる。そういう感じがお好みならコチラへ。
おお~っ!! というほか言葉が出なくなったのはチューリップの開花以来か。3枚目のオリジナル・アルバムは出るなりカナダのiTunes Jazz Chartsで即トップ。確かに1曲目の〈ビューティフル・ラヴ〉からしてもう相当来る、来る。ロリコンでもコスプレ好きでもないけれど、こういうのはオヤジ属の煩悩と深いところで波長が合うような気が。近々、ブルーノート東京公演も予定され、その前にプロモーション来日もするらしい。音楽とサウンドのコンセプトに大きな様変わりがないのにひと安心。
オーディオ誌の先生方のご所見と、生まれて初めてピントが合った。それは、『Stereo』誌5月号「ケーブルのすべて」のラインケーブルRCA編に出てくる「リン SI 12UB」で。ウチはこの程度でRCA最高峰の位置づけなこともあって、勇気百倍、生々流転。久しぶりに山勘の買い物で当たりを引いた達成感も嬉しかった。「サウンドイメージには、淑やかでセクシーな響きを聴くことができる」(須藤先生)。ウチでも仰るとおりで、オヤイデのアクロス750と換えた瞬間、『クワイエット・ナイツ/ダイアナ・クラール』のカサコソ声に潤いが付いてきたのには耳を疑った。さらにこれにて臥薪嘗胆の一念天に通ず。SPケーブルもRCAもちょこまか換えずに約1年、すべてオヤイデのPCOCC-Aで過ごした後、今年1月にSPケーブルをLINNのトライワイヤーに交換。すると、音をからだで記憶しておくとはこういうことなのかと痛感できた。と同時に、ケーブル類をあれこれ入れ換える前に、インシュやスタビによるアレンジを試みるのを欠かせない、とも。つい先日、アンプ脚をハーモニクスのコチコチのやつから山本音響の磁気フロートに戻したら、『HANDS/ブライアン・ブロンバーグ』の無表情な超テク最優先のベースが汗を浮かべる感じになった。こっちも額に汗したのは、気温が急に夏モードになったことばかりが理由じゃなさそうだ。