36日間といふ
記録的長雨 やっと終わった 今
夏の終わりとも
秋の始まりともつかぬ時間が
流れている
高原から 秋茜〈あきあかね〉が
降りてくる
瓦山の家々の庭にも
トンボが飛ぶ
蜻蛉〈トンボ〉は古くは
あきつ と呼ばれていたそう
秋の虫といふ意味とか
そして日本の国の名前も
昔は 秋津洲〈あきつしま〉と
言ったそう
その日本列島の空を
あきつが飛んで
そのまた ずっと上空を
ミサイルが通過してゆく
今 といふ時代
時薬 ときぐすり
辛いこと 悲しいこと
哀しいことに出会った時
打ちのめされ 悲嘆にくれる
夢も希望も神も佛も
無いと思ふ それでも
暮らし
生きてゆかなければならない人間
日々のことに追われ
生活しているうちに
少しずつ
薄紙を剥ぐ様に
癒えてゆく
これが 時薬
神様からの妙薬
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