さぽーと・けあぺん(就労継続支援B型事業所 兵庫県丹波篠山市)

地域の方々と関わりながら、障がい者の方々と一緒に働き事業所を楽しみながら育てて行く日々のお話しブログです。

かぞく  おとうと②

2019-03-09 10:02:05 | 介護、福祉


昨日は、私の母の希望で私達の二人の母を連れて淡路島の花さじきへ。
出来る限り、病気の母親の希望は、叶えてあげたいと思う。
少し早い春だけど、ほんわかといい時間でした。

亡くなった父と母の一番の心残りは、おそらく聴覚障がい者の弟の事だと思う。


おとうと②
弟の右耳の聴こえの影響は、小学校に入ってから現れ始めた。
その頃に母は、近所で良いと評判の耳鼻科に行くのだが、そこでも異常ないと診断された。
異常ないと言われ、そこで安心してしまい、病院嫌いで泣いて暴れる弟の受診を母は、それ以降躊躇った。
当時の学校の健康診断での聴覚検査は、簡単なもので、ここでも彼の偶然の積み重ねが続く。
健康診断の医師から「聞こえる?聞こえない?」と聞かれて弟は、左耳から聞こえていたので「聞こえる」と答えていたそうだ。

彼は、学業について行けず成績も悪かった。
彼の右耳の障がいは、誰も知らないまま、友達も出来ず、先生やクラスメートからいじめられた。
小学校3年生の時、水泳の授業中に泳げなかった彼は、泣き叫ぶ中、みんなの前で先生から無理矢理プールに投げ込まれた事もある。
彼は、恐怖から学校を勝手に脱け出した。
それ以降もよく学校を脱け出し、よく両親が探していた。
学校を脱け出し宝塚ファミリーランドに一人でいたこともあった。
そんな彼に小学校時代も友達は、一人もいなかった。