さぽーと・けあぺん(就労継続支援B型事業所 兵庫県丹波篠山市)

地域の方々と関わりながら、障がい者の方々と一緒に働き事業所を楽しみながら育てて行く日々のお話しブログです。

かぞく  おとうと⑤

2019-03-12 08:45:29 | 介護、福祉

今朝の篠山は、霧が出ています。
鶯の囀ずり、また少し上手になりました。

おとうと⑤
弟の両耳が聞こえなくなった後も仕事は、見つけても続きませんでした。
耳が聞こえないと危険だからと断らる事も。
無職も彼がどうゆう訳かサラ金からお金を借り、怖い取り立てが来て両親は、その時に彼の借金の事実を知ります。
金銭感覚がなかったのでしょう、持ったお金は、自分の遊びや高価なカメラを購入していたようです。
両親は、借金返済に追われました。
父が昨年亡くなる前に病院に行った時にその話しになり、おそらく家がもう1件買える位支払ったと父が話していました。
聞いた事もないような色々なサラ金からの督促状や領収書が先日の引っ越しの時に見つけました。
親が支払いをしてくれる情報が流れていたのかもしれません。
彼の様子は、時々母から聞いていましたが、姉に会うとまた叱られると思い避けていたようで、
彼と久しぶりに直接会って話したのは、13年前の母親が脳梗塞で倒れ救急車で搬送された病院でした。

彼が自宅に帰ると両親がいなかったので何かあったと察知し、両耳が聞こえないから電話出来ず、
何件かの消防署を直接回り訪ね歩いたと言いました。
その時に初めて彼の両耳が聞こえなくなっていたのだと知りました。
母親の入院中に、私は、慌てて彼の身体障害手帳と補聴器の申請をしました。
病院で診断書を書いてもらい両耳は、やはり全く聞こえていませんでした。

私は、福祉の仕事をこれまでしてきたのに、情けない話しです、
支援が必要な一番身近にいた彼の事を見過ごしてしまいました。

障害者手帳が交付され、障害者医療もすぐに発行してもらいました。
問題は、障害者年金にありました。
彼が無職で両親も制度的な事も知らず、確定申告での0申告を知らず収入有りとして扱われ
彼の借金返済に追われ督促もあった年金の支払いをしていなかった事が大きな致命傷になりました。