さぽーと・けあぺん(就労継続支援B型事業所 兵庫県丹波篠山市)

地域の方々と関わりながら、障がい者の方々と一緒に働き事業所を楽しみながら育てて行く日々のお話しブログです。

千羽鶴

2019-08-13 20:52:34 | 障がい者、介護

昨日の夕方、母の病院の帰りがけドクターヘリが病院から飛び立つ光景を初めて見ました。
写真だと小さな虫さんが飛んでるようですね。
母の部屋は、ヘリポートの下の階でヘリの音はあまり感じませんでした。

母は、自称でべすけと言っていて、私達とのおでかけが命のモチベーションになっていますが、
もうひとつ母の命のモチベーションがあります。
母が西宮のデイサービスに通っていた頃、毎年そのデイサービスのスタッフさんが広島へ千羽鶴を届ける関係で
母は、千羽鶴番長と呼ばれる位、千羽鶴折りをしていたそうです。
母は、不器用な私と違い手先がとても器用で編み物、刺繍、レース編みなど手芸は、ほとんど上手に出来る人です。

母の緩和ケア病棟に入院が決まる前位から
母は、私達の事業所がオープンして成功するように願いを込めて千羽鶴を折り始めていたようです。
抗がん剤の副作用で両手の指がしびれて思うように力が入らず
鶴をひとつ折るのも大変そうでした。
事業所のオープンまで母が生きてくれているのか、千羽鶴の完成も間に合うのか
私も手伝うと言いましたが、意味が無くなると折らせてもらえずでした。
あんなに器用だったt母の折り鶴は、日を増すごとに乱れて小さな子どもさんが折ったような折り鶴になりました。
痛みをこらえての結果だと思います。
母が千羽鶴を折っている事を知る緩和ケアの看護師さん達が
お忙しい中、母の助けをして鶴を時々折ってくださっている事を以前から母から聞いていました。
毎回その事を聞きとても感謝しました。
麻酔の影響で進まなかった千羽鶴を毎日のように沢山の看護師さん達が
多くの患者さんのケアに追われる中、寄り添ってくださっています。
本当に本当にありがとうございます。
今、折り鶴は、752羽になりました。
完成してほしい思いと、完成したあとも生きてほしい。
明日は、久しぶりの外泊にチャレンジします。
母の楽しみの遠出にも思い切って連れて行きます。
台風の影響が少し心配です。