荻窪鮫

元ハングマン。下町で隠遁暮らしのオジサンが躁鬱病になりました。
それでも、望みはミニマリストになる事です。

三浦しをんの巻。

2014年09月01日 | 枯渇した生活に豊潤な読書を
何年か前、本屋大賞を受賞したという事で読んでみたのが三浦しをん著【舟を編む】でした。

今までの読書で感じた事がない空気感がなかなか心地よかったものです。

さて、基本的に僕はほとんど女性作家の作品は読みません。

なぜか?

ひと言で申しますと『ぬるい』からです。

ヒトを殺すというプロットひとつとっても、どうしても『ぬるく』感じてしまうんですね。

ヒリヒリする様なヤバさ、みたいな感覚を女性作家が創造するのは、かなり難しいと思います。

例外は高村薫・桐野夏生くらいですか。

宮部みゆきなんかはダメです。僕には、ですけど。

もっとも『ぬるさ』って惚れた腫れたを描く時は有効なファクターかも知れません。

あぁ、三浦しをんのお話でしたね。

数か月も待って、ようやく図書館で【まほろ駅前狂騒曲】を借りる事が出来ました。

が、読了しないまま2週間が経ち、返却となりました。

理由は簡単。面白くなかったからです。

さすがにシリーズ3作目となると、主人公ふたりで引っ張るのはいささかしんどそうです。

当初の緊張感がなくなり『ぬるさ』が散見される様になりました。

また、行天のキャラも鼻について来ました。

無神経なのにご都合主義で神経質に変貌する、というのは受け入れがたいですな。

残念ですが、もうこのヒトの作品を読む事はないでしょう。



この【まほろ駅前狂騒曲】も映画化されるそうです。

行天役は【舟を編む】でも主人公を演じた松田龍平。

皆さん言ってますが【探偵はBARにいる】の高田役とキャラがかぶります。



【探BAR】は原作はつまらなかったですが、映画はとても面白かった。

早く第3弾が観たいものです。