荻窪鮫

元ハングマン。下町で隠遁暮らしのオジサンが躁鬱病になりました。
それでも、望みはミニマリストになる事です。

シンプルの巻、いつたび。

2014年09月07日 | 華麗な生活に極めたシンプルを
人間、求道に身を置いていたとしてもなかなか持続出来るものではありません。

くじけそうになったり、飽きてしまったりと理由は様々であります。

そんな時に更に頑張ろうと思うのが、同じ道を歩む者の意見や叱咤激励。

僕の求道とは【部屋のシンプル化・モノの処分計画】です。

ま、僕ほどのレベルでこの計画を推進している知合いはひとりもいないので、ネットに依存する事となります。

ネットには実に多くのヒトが住んでいるものですね。

僕なんぞモノ持ち大王に思えて来るほど、皆さんシンプルに暮らしている様です。

寝袋で寝る、という行為は僕には無理です。多分。

さて、2ちゃんねるには様々なシンプルスレッドがありますが、僕が日常眺めているのは、

【荷物を極限まで持たない暮らし】

【トランクひとつだけで暮らしたい】

【「持たない暮らし」で豊かに暮らそう】

の、みっつ。

どれも親戚みたいなもんですが、微妙にトーンが異なるのが面白い。



【荷物を極限まで持たない暮らし】は極限スレと呼ばれています。

ここの住人はみっつのスレで最もハード。

先も挙げましたが、寝袋で寝てるヒトなんかはここの住人です。

とにもかくにもモノを持たない、正に求道者たちが集まっています。

住人は圧倒的にオトコが多いと感じます。



【トランクひとつだけで暮らしたい】はトランクスレと呼ばれています。

シンプルに暮らすのは当り前としても結構モノにこだわるヒトが多く感じます。

また【トランク】というワードから想像出来る様に、旅しながら生きていきたいという、スナフキンや寅さん志向のヒトが集まって来ています。

基本的に僕はこのスレをよく眺めています。

ロマンがありますね。ここは。



【「持たない暮らし」で豊かに暮らそう】は豊かスレと呼ばれています。

みっつの中で最もぬるいスレです。

ここはオンナ、しかも主婦が多い様に感じます。

豊かに暮らすためにはモノを増やすのもやむなし、といういささか甘ーい思考の持ち主が住人のメイン。

シンプルだ、断捨離だ、といっても結局オンナはモノを買うのが好きだって事実が再認識出来るスレです。

ここの住人は寝袋で寝てるヒトは稀でありましょう。



シンプル生活を突き進めていきますと【禅】に辿り着くケースが多い。

禅僧が使用する応量器などは、シンプル好きなヤツのハートをキュンキュンさせています。

また、ブルース・リーやスティーブ・ジョブズなんかは強く禅に影響を受けていました。

リーの『考えるな!感じろ!月を指す指のようなものだ』というセリフは、禅仏教の【指月の喩え】から来ていますし、ジョブズのデザインソースは禅宗がベースであると聞いた事があります。

ジョブズが黒のタートルネックばかりを着続けるのも僧衣の変化版、といった記述も見かけました。

ま、これはいささかこじつけっぽいですが。

かくいう僕は黒のVネックです。半袖・長袖それぞれ結構な数を持っちゃってます。

こんなにいらねぇだろう、と。

でも、ちゃんと全て着ているのです。



断捨離という言葉があります。

以前は僕も使用していた言葉ですが、どうもマルチ臭がプンプンするのでやめました。

とはいえですが、この断捨離は元来ヨガの行法。

そしてヨガと禅は密接に関係しております。

シンプルという概念を突き詰めていきますと、ひとつの源に帰結するんですな。

実に奥深いです。シンプルとは。



『必要だったのは一杯のお茶と、明かりと、ステレオだけ』スティーブ・ジョブズ(米国の実業家・1955~2011)







応量器。



これだけの器が格納されています。これで禅僧は質素な食事を摂るんですね。





Joseph JosephのNEST9 Plus。ボウルや水切りかご、軽量カップなどが格納されています。

あきらかに応量器からデザインヒントを得ています。

ちなみに、ロシアのマトリョーシカも応量器がベースになっているそうです。





ジョブズが同じ服を着るのは『服の組合せを考えるのがめんどい』からだと聞いた事があります。

アインシュタインも同様です。



1982年のジョブズとその部屋。素晴らしい。



それでは、僕の部屋の変遷を晒したいと思います。



Yチェアやポールセンのスタンドライトが北欧色をかもし出しています。



ベッドをリビングに持ち込み、ラブホ風にしてみました。



IKEAで買ったラグを処分しました。



Yチェアとテーブルとカーテンを処分。



でも、椅子とテーブルがないと不便なのでAir chairとシャミドテーブルを購入。

いずれも折りたたみなので、普段は納戸に格納しています。





最後に。ノルウェーの刑務所。どこぞのビジネスホテルみたいです。

豊かなんだか、大甘なんだかよく分かりませんね。

消費の巻、ふたたび。

2014年09月05日 | 華麗な生活に極めたシンプルを
モノを持たない暮らし、などとほざいていますが、なんだかんだモノを買ってしまっている様な気がします。

先日、今年買ったばかりのお扇子がオシャカになりました。

土砂降りの雨の中、酔っ払ってお扇子振り回してりゃ、そりゃイカれますわな。



問題は次のお扇子です。

いつもなら次を買うんですが、まてよ、と。

3年前の8月15日に靖国神社で買ったお扇子があったな、と。

普段使いと言うよりは、飾り用と言う感じなんですが、どうせ飾らないんだから使う事にしました。

横山大観書【神心】。



ちょいと右利きっぽいすかね。

と言うわけで買わずに済ませました。

そこで思い付いたのが、

『せめてひと月間、モノを買うのをやめよう』

と言う事です。

『なきゃないでなんとかなる』

なんて言葉はよーく分かってます。

そんな僕でもなんやかんやでモノを買っているんですから物欲ってのは恐ろしい。

まずはひと月間と設定して、なんとか完遂したいものであります。

あ、生活必需品は除きます。当然。



ちなみに今、欲しいのはルイ・ヴィトンのダミエグラフィットのポッシュドキュマンです。

過去の記事。
消費の巻。

サバサバオンナの巻。

2014年09月02日 | 日毎ニュースに正義の理想を
女優・江角マキコが長嶋一茂邸に落書きをさせたとかでエラい騒動になっているみたいですね。

江角サンっていいますと、サバサバして気風の良い姉御肌、というのがパブリックなイメージ。

【ショムニ】でのクールで自己中、口が悪い坪井千夏役も強く印象に残っています。

そんな感じですから、オトコよりオンナに顧客が多そうです。

もしこの騒動がホントであれば彼女のイメージは地に落ちるでしょう。

役柄は一気に変わって、イヤーなオンナ役になっちゃうんですかね。

ま、高嶋政伸なんかはドロドロ離婚劇を上手く利用して、いまや怪優界ナンバー1の座を手中に収めましたが。

そもそも女優生命そのものがグラついている、という記事も散見されます。

今後どうなっちゃうんでしょうね。



さて、世の中には『わたし、サバサバしてるの』とか言うオンナが結構多い。

『「お前ってオトコだよなぁ」ってオトコ友だちに言われるの』とか。

あれって何アピールなんでしょう。

『サバサバしてる私ってカッコいいでしょ』アピールなんでしょうか。

それこそ江角マキコや米倉涼子みたいに思われたいんでしょうか。

もっとババアだと夏木マリとか。

僕なんかは、オンナがサバサバしていようがいまいが関係ありませんがね。

ま、オトコサイドからすれば『お前ってオトコみたいだから、オレ、お前に興味ないよ』ってフリをしつつ虎視眈々と実は狙っているってトコでしょうか。

あんまり良いテではありませんな。



僕の敬愛する作家・北方謙三はオンナを描くのがホントに下手なんですが『魂の岸辺』かなんかで長女は線が細いタイプ・次女はサバサバ豪快タイプなんですが、いざとなると長女の方が強い、という表現がなされていました。

これには僕は深く感銘を受けました。

まさにその通りだと思ったからです。

サバサバしたフリをしたオンナって、いざとなるとギャーギャー喚くケースが多いです。

いわゆる恋愛もそう。

揉めるとギャーギャー始まるわけであります。



高校の友人に、あるオンナがいます。

まぁ、上に挙げたサバサバ系なんですが、オトコとデキる度に揉めるんです。

修羅場化したケースも多い様です。

自分でもその辺は理解している様ですので、まだマシですが。

ちなみにまだ独身です。



それにしても、いったい誰がサバサバオンナを求めているのでしょう。

オンナなのかオトコなのか?

オトナなのか子どもなのか?

僕には分かりませんねぇ・・・。



夏木マリの若い頃。

現在、TOKYO MXで【夏木スタイル One of Love】っていうトーク番組をやってますけど、言う事がマトモで面白くありません。



『醜い女は我慢できるが、高慢な女は辛抱できない』ナポレオン・ボナパルト(フランスの軍人・1769~1821)

三浦しをんの巻。

2014年09月01日 | 枯渇した生活に豊潤な読書を
何年か前、本屋大賞を受賞したという事で読んでみたのが三浦しをん著【舟を編む】でした。

今までの読書で感じた事がない空気感がなかなか心地よかったものです。

さて、基本的に僕はほとんど女性作家の作品は読みません。

なぜか?

ひと言で申しますと『ぬるい』からです。

ヒトを殺すというプロットひとつとっても、どうしても『ぬるく』感じてしまうんですね。

ヒリヒリする様なヤバさ、みたいな感覚を女性作家が創造するのは、かなり難しいと思います。

例外は高村薫・桐野夏生くらいですか。

宮部みゆきなんかはダメです。僕には、ですけど。

もっとも『ぬるさ』って惚れた腫れたを描く時は有効なファクターかも知れません。

あぁ、三浦しをんのお話でしたね。

数か月も待って、ようやく図書館で【まほろ駅前狂騒曲】を借りる事が出来ました。

が、読了しないまま2週間が経ち、返却となりました。

理由は簡単。面白くなかったからです。

さすがにシリーズ3作目となると、主人公ふたりで引っ張るのはいささかしんどそうです。

当初の緊張感がなくなり『ぬるさ』が散見される様になりました。

また、行天のキャラも鼻について来ました。

無神経なのにご都合主義で神経質に変貌する、というのは受け入れがたいですな。

残念ですが、もうこのヒトの作品を読む事はないでしょう。



この【まほろ駅前狂騒曲】も映画化されるそうです。

行天役は【舟を編む】でも主人公を演じた松田龍平。

皆さん言ってますが【探偵はBARにいる】の高田役とキャラがかぶります。



【探BAR】は原作はつまらなかったですが、映画はとても面白かった。

早く第3弾が観たいものです。