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記事より、「60年前、西宮からサンフランシスコまで一人で渡り時の人となった。この3月で83歳になって、当時と同じ19フィートで逆コースに挑む」という。高齢化社会にあって、堀江さんのような元気な老人は日本中に相当数いるだろう。その希望の星である堀江さんを起用する新聞社の意図も良く分る。
ただ、冒険に行く前から折込広告というのには、やっかみとは思うがなんとなくすっきりしない。60年前に大成功してシンデレラボーイになってからは、注目の的となって”ひとりぼっち”は正解とも言えない。
そして、最新の科学機器を詰め込んだとしても、太平洋を5.7mのヨットで渡ろうとするのは冒険というよりも危険でさえある。同世代よりも元気だとは言え、83歳という年齢も心配だ。太平洋横断の最高齢を狙っているのかもしれないが、全国の多くのお年寄りからすると、想像以上の別世界の冒険に見えて仕方がない。もっと気楽に楽しむ企画は無かったのだろうか?これもメディアの気を引くためだとしたらちょっぴり残念な気もする。
とはいえ、世界でも例をみない高齢化社会の日本にあって、一向に低迷期を脱しないヨットの世界で、少しでも海辺に関心を持つ人が増え、海洋国として理解ある自治体が出てくるきっかけになることを、冒険の成功と併せてお祈りする次第である。