あをによしは、青丹よしで緑と丹頂鶴の丹=あかい色がいいという意味で、奈良の枕言葉である。その万葉集をもじってみたのが標題である。どこの町でもそうだが、五月に目に入る木々の緑はほんとうに綺麗である。同じ緑色でも数えきれない碧色が織りなす風景は、心が洗われるように清々しいことこの上ない。空の蒼さと碧と樹木の陰が何とも味わい深いと友人も話していたが、ツツジが咲き終わって匂う花も見当たらない中、木々の生命力溢れんばかりの情熱が爽やかにして、夏の暑さを前にひと時の清涼感に心癒される。