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2000年 4,757,146
1990年 3,235,860
1980年 1,316,632
1970年 854,419
1964年 352,832
訪日外客数のデータである。(日本政府観光局)
訪日外客数は、1964年の東京オリンピックから昨年まで、90倍以上に膨れ上がってしまった。この10年に限っても3.7倍である。その弊害を危惧する前に、観光客頼りの経済運営が新型コロナの影響で、軒並みダメージを受けてしまった。昔、戦争特需というのがあって金繰りが良くなって日本経済の起爆剤になったが、今回の観光特需はどうだろう。観光目当ての投資は増大したが、定着する前に頓挫してしまった。ホテルラッシュも撃沈である。
表を見ても解るが、この十年間でもコントロールされた形跡が見えない。逆に煽ってしまったのではないか。正直、寅さんの映画を観たら分りそうなものだ。的屋の商売に似てお天気次第なのだ。各自治体も、なけなしの予算から観光予算を工面したのだろうが、そのしわ寄せは至る所に表れている。市民税を徴収しながら、行政の利用者にはその都度お金を徴収するのが多い。二重に課税されているのだ。桁違いに高いゴミ袋などは典型だろう。
最近になって問題化されてきたふるさと納税もそうだ。自治体が商人に成り下って金儲けに走っている。そうして、仕上げにIRというカジノ賭博振興である。日本は何時から香港やマカオに照準を合わせたのだろう。貿易立国というのはどうなったのだろう。