
今回はマイナーチェンジとして、静かに船出した感がある。だが、車検の代車として乗ってみると、別の車に乗っているような錯覚を覚えた。特筆すべきは、ロードノイズの無いことと、路面の衝撃を随分と減らしていることだ。また、ハンドリングもスマートになったように思うし、7段変速になったせいだろうか加速感も上品な感じである。
また、アダプティブクルーズコントロールも、完全な停止以外では追随を続けてくれるようになり、実用的な領域に達しているように思われる。良いことずくめのようだが、内装がもう一つパッとしないし、メーター類も大幅な変更が無いので新鮮さは感じられない。
今回のマイナーチェンジで一番の変更点は、車体の色が極端に少なくなったということだ。たったの4色である。日本では売れないということかもしれない。日本人が買いたいと思わせるには、突飛なアイデアは不要だ。車体を一回り小さくすればいい。全長を300㎜、全幅を100㎜短くすれば大ヒットするだろう。日本は何処に行っても駐車スペースが狭い。最近は幅の広い車が主流になってきたが、街中では狭い路地や駐車場が幅を利かせている。
今回の代車はワゴンタイプのバリアントだった。取り回しは変わらないが、個人的にはこんな乗用車的なワゴンがピンと来ない。それに大き過ぎてもっさりして見える。日本では商用車でないと売れないだろうし、きっと日本人に買ってもらおうなどと思っていないのだと思う。