福島県楢葉町に600年以上続く宝鏡寺の住職を務め、原発事故の前から、津波による原発の危険性と、避難の必要性を訴えていたという。学者のみならず政治家や住職も津波や原発の恐ろしさを訴えていたのだ。その東日本大震災の規模はM9.0で、国内の観測史上最大規模だったとはいえ、国や東電が科学に対して謙虚であったならあんな大参事は起きなかったに違いない。
死者19,759人・行方不明者2,553人 の大半の人は助かっていたかもしれない。国や町がもう少し誠実に対処していれば、大地震の対応を行政指導できたはずだ。12年が経ってもそのことを問い続けなければならないのは、原発回帰に平気で舵をきる政府があるからである。
原発回帰論者は、原発が無ければ国は成り立たないとまでまくしたてる。ならば、焼け野が原になった日本が復興など出来る筈がないというのとどこが違うのだろうか。下心見え見えの学者はこぞって原発擁護派である。実にさもしい人間が学者や政治家や経済界に数知れずいる現状に言葉がない。