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ペルソナ3(P3) レビュー その1

2006年10月07日 21時08分23秒 | レビュー
ペルソナ3

アトラス

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さあ調子に乗っていくぞ勝手にレビュー!

10点満点で採点して、10点です。

評価が高くなる傾向にある……
いわゆるターゲット層は主人公たちと同じ
高校生などではなく20代以降ではないかと思います。


さて、ペルソナ3……P3の批評に入る前に
私のレビュー姿勢について他人の意見を交えつつ
触れていきます。

先日、飲み会で友人に「君の日記は毒舌だからなあ」と
言われてしまいました。

(いや、私にとっての問題はそこじゃなくて相手の意図を
ちゃんと訊かなかった事にあるのですが)

でも、このゲームは手放しで褒めますよ。

で、褒める時は逆に私の気持ちが凄く入ってるから
「褒めすぎですよ」って言われることも、
しばしばあったんですねえ。

かつて「牧場物語」シリーズをプレイして
「面白い!」と思った私がOHPのBBSで
感想を書き込んだらプロデューサー自ら
「褒めすぎです、○○さん……」と言われてしまったくらいです。

何が言いたいかと申しますと、
あくまで個人のレビューで感情が激しく入ってますので
参考にならないかも、ってことです。

そしてゲームに対しては、やはりどこか
歪な愛情を抱いているのだと思います。
それがゲーム会社への就職という道を選ばせたほどでしたから。

今回のP3の場合は前作まで……つまり
「女神異聞録ペルソナ」「ペルソナ2 罪」「ペルソナ2 罰」とは
一線を画す世界観やノリになっているため、
アンチも相当数存在すると聞いています。

6年ぶりのペルソナなのに今までと違うじゃないか、と。

そういった方が私の批評を見て不快感を感じるのは
仕方ないことだと思います。ですが論議することで
溝が埋まるものでないことも、また事実です。

そんな私の批評は、全般的に辛口になってしまいがちです。
それを承知した上で批評を読んで下さいませ。


さあてさて、P3のレビューと参りましょう。

私の中で、PS2史上、最ッ高ォ!! ……のゲームでした。
皮肉じゃなく本気です。

さて、このゲームの何が面白かったのか。
楽しかったと感じたのか。
どうして10点という点数をつけたのか。
いきましょう。


「おお、○○よ。死んでしまうとは何事か」

この言葉は「ドラゴンクエスト1」で主人公が
敵に敗れた際、生き返らせてもらい王様に
面会するシーンで言われます。

この言葉、おかしいですよね。
○○には個人名が入ります。私の場合なら
「おお、キロクよ。死んでしまうとは何事か」
となるわけです。

はぁ!? って感じでしょ。
知らない人ならば、この言葉が出てくる
シチュエーションすら想像できないんじゃないでしょうか。

死んだ人間が、生き返って王様に面会し
そしてダメ出しされてるんですよ?

小説・映画・アニメ・童話……あらゆる娯楽の中で、
この言葉がゲーム以外では成立しないものであることは
明らかです。

課されるペナルティは、所持金の半額のロスト。

この際に「主人公以外の人間も生き返らせたらいいじゃん」とか
「誰が生き返らせてくれてるの?」といった突っ込みは通用しません。

なぜなら。

それがゲームだからです。
ゲームの歴史などについては様々な本にも載っていますし、
ここまで遊び方が多様化した今となっては定義が難しい、
というのが本音です。

Wikipediaで紹介されている内容としましては……
コチラをご覧ください。

では、何をしたらゲームを遊んだことになるのか。
これは逆に、非常に簡単な結論がでます。
楽しんでしまえば、それがゲームなのです。

かつて私が学生時代に、TRPGを遊んだ時のこと。
初心者向けのルールブックを読んでいて「そっか、そうだよね」と
同意した一文が、まさにこれだったのです。

「いろいろ複雑なルールとかあるけど、
楽しんじゃえばそれがゲームなんだよ!」

これらを踏まえると。

ゲームとは。自分が主体性を持ってその世界に入り、
そこでしかなれない分身(主人公)となって遊ぶ
仕組みのこと……と、定義できるかもしれません。

この際に、いつも私が感じることがあります。
「主人公とプレイヤーの距離」についてです。

ゲームをしている間だけ、その世界の住人になり
その中で目的を果たす為の存在、つまり主人公になれるのが
私にとってのゲームの最大の魅力だと思っています。

だから主人公は目的であるエンディングに必ず辿りつける。
そこに如何なる困難、障害があろうとも
主人公自身が世代交代して子孫に取って代わるなどしたとしても。

必ず。

P3の主人公は喋りません。

喋る内容、言葉をプレイヤーが選ぶことはできても
勝手に喋ることはありません。

喋っているシーンがないわけではなく、
それは漫画やアニメでよくある記号で表現されています。

また感情表現も吹きだしの中に!や?または汗マーク、
ハートマークが入るだけになるわけです。

P3の主人公の名前は決まっていません。

必ずプレイヤー自身が苗字と名前をつけることになります。

そのようにしてプレイヤーが主人公に感情移入し
「自分の分身であること」を刷り込んでいく導入を
しつこいまでに忠実に行っているのが
私がP3を評価する最大の理由です。


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