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映画 300(スリーハンドレッド) 観てきました

2007年06月17日 11時20分11秒 | レビュー
300(スリーハンドレッド)

小学館プロダクション

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仕事が忙しくなる前に、気になっていた映画を
観てくるか! …というわけでイってきました。

「300(スリーハンドレッド)」

結果、ひじょ~に良かったです!

一緒に行った家族は非常に辛口で、
なかなか娯楽を褒めることのないのに
「これは最近みた中で、かなり良かった」と
感心していました。


話は単純です。

300人の兵士と100万人の兵士が真っ向から勝負して、
どっちが生き残る。どっちが強い? ってことです。

では、少数の方がナゼそんな馬鹿げた戦を仕掛けることに
なったのか? 紀元前480年……って。
詳しい話はいいんですよ。

もし面白かったら、観た人が調べると思うので。
家族がそうしたように。

ペルシアの侵略戦争に屈せず、スパルタの兵士が立ち上がる。
それだけで充分です。

あの「スパルタ教育」の名を今にも残している、
それはどんな国だったのか。

もちろん娯楽としての脚色が十二分についてますので、
正確なものを知る為に映画を観るというのなら、
それは向いていないと思います。

スパルタが小国とはいえ、300人しか
兵士が存在していないというわけはありません。

なぜスパルタ王、レオニダスは
300人しか兵士を出すことができなかったのか。

その過程は映画の中で分かります。


ともかく、300人で戦わなければならない。
100万を越える勢力に勝つには、方法は限られています。

まず四方八方から囲まれれば、
どんな屈強な兵士でもダメです。

そこでぶつかる面を抑え、
量ではなく兵士の質で勝負しようとするわけです。

持っているのは盾と槍、そして腰に差した剣のみ。
兵士たちの盾の使い方が素晴らしく上手くて魅了されました。

集合陣形(ファランクス)で戦うので、
盾を構えた兵士が一列に並ぶというのは分かっていました。

そこではなく、殺陣の部分。
カメラ回しそしてスピードの緩急のつけ方がうまく、
自分たちを取り囲む敵を盾を使ってうまく斃していきます。

敵の攻撃をはじく、
面で殴る、
地面と平行にして顔を殴打する…。

R-15がつくだけあって、
血飛沫とかはメチャメチャ飛びます。

手足はバンバン切れて飛んでいきますし、
斬られた首が宙に舞う時に(CGで)断面まで描いているという。

ただ、ある程度セピア色のフィルターを
かけることでソレらを抑えようという心遣いも見受けられました。

戦争モノが、あんまり好きではない私でが楽しく
鑑賞できたのは全編を通して死を重く描きすぎないという
姿勢のおかげだと思いました。

その場で何人か兵士は死んだかもしれない、
まだ息のある敵兵にトドメをさしている。残酷です。

だけど。

「この次はどうやって切り抜けるんだろう?」
という、次の展開へのドキドキが意識を
そこに集中させませんでした。

たいてい戦争映画は、仲間が死んで涙を流す
そのカタルシスを描くものが多い気がしますから。

最後の最後まで、この映画はそうではありません。

彼らの戦いは一体、何のためにあったのか。
その戦いに映画が込めたメッセージは何であったのか。

流血シーンは嫌いだ!
っていう人には流石にオススメできません。
でも15歳以上で、刺激に飢えている方がいれば。

映画「300」は、いい選択肢かもしれませんよ。


最後に一つ。

映画「ラストサムライ」のクライマックスで、
トム・クルーズと渡辺謙が突撃する直前の会話を
覚えているでしょうか。

「かつてペルシアの大軍を相手に、
スパルタの兵士300人が戦いを挑んだ」
と、トムが言う。

「そいつらはどうなった?」と、渡辺謙。

「全滅した」そう答えて笑うトム……こんなシーンだったはず。

その場面で引き合いに出されている戦いが、
この映画ってわけです。

別にウンチクたれる為に、これを書いたわけではありません。
なんとなく気付いてもらえるはず。

後味の悪い映画なら、オススメはしませんから。


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