6月23日(火)富山県黒部市や入善町などにまたがる黒部川扇状地湧水群や公苑の散策を終え、新潟方面へ愛車を走らせていると 「杉沢の沢スギ」 の看板が目に入ってくる。
何だろう、せっかくの機会だから! と思い行ってみることにした。
杉沢の沢スギは近くにあってすぐに到着する。
駐車場からは平屋の建物の上にオランダの風車を思わせるような円形の搭が聳え建っている。
この建物が 「沢スギ自然館」である。
入り口には 「”全国名水百選”杉 沢」 と書かれた看板が立てられている。
それによると
「黒部川扇状地湧水群
源を北アルプス鷲羽岳に発し、飛騨山脈と立山連峰との間を一大峡谷をなして北流している黒部川は、中流の宇奈月町愛本地区を頂点とし、日本海にいたる典型的な扇状地を形成している。
黒部川の水は、この扇状地の砂礫層を浸透し、各地で自噴水などとして湧水している。
黒部川扇状地末端部に位置し、日本海に面するここ吉原地区及び周辺は、表層の浅い湧水地帯となっており、かつては 「沢スギ」 と呼ばれる天然の杉が密生し一帯は杉沢と呼ばれていた。
この杉沢は、昭和44年当時で約45haあったが、圃場(ほば=作物を栽培する田畑、農園)整備事業でそのほとんどが伐採開墾され、現在では県の自然環境保全地区に指定されている2.7haだけしか残っていない。
杉沢に群生している沢スギは、国の天然記念物にも指定され、杉沢一帯は湧水を中心とした自然植物園の観がある。」 と書かれている。
この看板の隣りにも 沢スギや林内の見所などが書かれた看板が立てられている。
「沢スギ自然館」 に入っていくと、沢スギ林の特徴や天然記念物に指定された理由、歴史などが分かるように、写真やパネルで説明されている。
自然館を出るとすぐに木道の遊歩道が整備され、林内に導いてくれる。
杉沢に関する資料を展示している「沢スギ自然館」
沢スギ自然館内の様子、沢スギなど色々なことが学べる。
沢スギの伏条更新、上記図のように曲がった枝が着地して発根する現象をいう。
沢スギも特徴は、沢スギが雪の重みなどで倒れ、曲がったスギから発根し成長する伏条更新(ふくじょうこうしん)という現象が見られる。
スギ自体の重みで曲がった枝の部分が着地し、そこから発根して成長する伏条更新の現象は、日本の平地では杉沢の沢スギ林一ヶ所といわれている。
良く整備された木道の遊歩道と、とやまの名水「杉沢」と書かれた碑
良く整備された木道の遊歩道を進んで林内に入って行くと、幻想的な森の雰囲気が漂っている。
小さな川や池の上には、苔のついた倒木や老木の枝が曲がりくねっている、まるで、もののけ姫の住む森を連想さしてくれる。
車を走らせていて、このような平地である田園地帯の中に、忽然と存在している原生林の森自体の存在に驚かされる。
途中で気がついてくるが、やはり、ここにも黒部川扇状地湧水の恵みがあった。
扇状地の宇奈月当たりの扇頂付近で、伏流して地下を流れてきた湧水は、一年を通して水温の差がなく、気温と比較して夏はつめたく、冬は暖かで、寒い朝などには水蒸気が立ち上っているようである。
また、沢スギ林は扇状地末端の古い川の凹地に出現している。この扇状地の末端である河や池は全国名水百選にも選定されている湧水地である。
もののけ姫の森を思わせるような「杉沢の沢スギ」林内
林内のいたるところにある池と伏条更新の沢スギ
倒木が池をまたぎ、水面に逆さに映り幻想的な雰囲気をかもし出している。
林内は湧水が流れていて、冬でも季節風があたらず、積雪が少なく、暖かいので暖地性の植物が見られる。また、黒部川が氾濫した時に種子や根茎が運ばれてきたと考えられる山地性の植物も見られ、しかも種類も多く、全国的にも珍しいといわれている。
それに、シダ類の種類の多さも特長のひとつで、林内に密集して生育している。
伏条更新した沢スギと多様化している植物や倒木が、池と調和して独特の景観をかもし出している。
林内にはこのような展望台が造られ、多様化した植物の枝などを身近に観察できる。
富山県自然環境保全地域特別地区に指定され、全国名水百選にも選定されている湧水の池と沢スギなどの植物群。
良く整備された木道の遊歩道と伏条更新して成長した沢スギや多様な植物
沢スギの林内から外に出ると、このような広々とした芝の広場や田園風景が広がっている。
突然訪れた「杉沢の沢スギ」その生態や特長の要因が、黒部川扇状地湧水群の恩恵にあった。
地球に住む私達や植物などの全ての生物に、水は様々な恩恵を与えている。
沢スギの伏条更新ということも、全く知らなかったが、厳しい自然環境の中でたくましく生き抜く知恵を、沢スギは発揮しているように思えてくる。
沢スギが群生している水源の森も、他地域では例を見ないような森で、多様化した植物群の多さに、愛好者も多く、訪れる人も後をたたないと伝えられている。
私達もこの森から植物の生命力に対する強い印象と、自然に対して大きな感動とエネルギーをいただいたように感じる。
杉沢の沢スギや自然館の散策を終えた後、駐車場に戻り、新潟方面に愛車を走らせて行った。
何だろう、せっかくの機会だから! と思い行ってみることにした。
杉沢の沢スギは近くにあってすぐに到着する。
駐車場からは平屋の建物の上にオランダの風車を思わせるような円形の搭が聳え建っている。
この建物が 「沢スギ自然館」である。
入り口には 「”全国名水百選”杉 沢」 と書かれた看板が立てられている。
それによると
「黒部川扇状地湧水群
源を北アルプス鷲羽岳に発し、飛騨山脈と立山連峰との間を一大峡谷をなして北流している黒部川は、中流の宇奈月町愛本地区を頂点とし、日本海にいたる典型的な扇状地を形成している。
黒部川の水は、この扇状地の砂礫層を浸透し、各地で自噴水などとして湧水している。
黒部川扇状地末端部に位置し、日本海に面するここ吉原地区及び周辺は、表層の浅い湧水地帯となっており、かつては 「沢スギ」 と呼ばれる天然の杉が密生し一帯は杉沢と呼ばれていた。
この杉沢は、昭和44年当時で約45haあったが、圃場(ほば=作物を栽培する田畑、農園)整備事業でそのほとんどが伐採開墾され、現在では県の自然環境保全地区に指定されている2.7haだけしか残っていない。
杉沢に群生している沢スギは、国の天然記念物にも指定され、杉沢一帯は湧水を中心とした自然植物園の観がある。」 と書かれている。
この看板の隣りにも 沢スギや林内の見所などが書かれた看板が立てられている。
「沢スギ自然館」 に入っていくと、沢スギ林の特徴や天然記念物に指定された理由、歴史などが分かるように、写真やパネルで説明されている。
自然館を出るとすぐに木道の遊歩道が整備され、林内に導いてくれる。
杉沢に関する資料を展示している「沢スギ自然館」
沢スギ自然館内の様子、沢スギなど色々なことが学べる。
沢スギの伏条更新、上記図のように曲がった枝が着地して発根する現象をいう。
沢スギも特徴は、沢スギが雪の重みなどで倒れ、曲がったスギから発根し成長する伏条更新(ふくじょうこうしん)という現象が見られる。
スギ自体の重みで曲がった枝の部分が着地し、そこから発根して成長する伏条更新の現象は、日本の平地では杉沢の沢スギ林一ヶ所といわれている。
良く整備された木道の遊歩道と、とやまの名水「杉沢」と書かれた碑
良く整備された木道の遊歩道を進んで林内に入って行くと、幻想的な森の雰囲気が漂っている。
小さな川や池の上には、苔のついた倒木や老木の枝が曲がりくねっている、まるで、もののけ姫の住む森を連想さしてくれる。
車を走らせていて、このような平地である田園地帯の中に、忽然と存在している原生林の森自体の存在に驚かされる。
途中で気がついてくるが、やはり、ここにも黒部川扇状地湧水の恵みがあった。
扇状地の宇奈月当たりの扇頂付近で、伏流して地下を流れてきた湧水は、一年を通して水温の差がなく、気温と比較して夏はつめたく、冬は暖かで、寒い朝などには水蒸気が立ち上っているようである。
また、沢スギ林は扇状地末端の古い川の凹地に出現している。この扇状地の末端である河や池は全国名水百選にも選定されている湧水地である。
もののけ姫の森を思わせるような「杉沢の沢スギ」林内
林内のいたるところにある池と伏条更新の沢スギ
倒木が池をまたぎ、水面に逆さに映り幻想的な雰囲気をかもし出している。
林内は湧水が流れていて、冬でも季節風があたらず、積雪が少なく、暖かいので暖地性の植物が見られる。また、黒部川が氾濫した時に種子や根茎が運ばれてきたと考えられる山地性の植物も見られ、しかも種類も多く、全国的にも珍しいといわれている。
それに、シダ類の種類の多さも特長のひとつで、林内に密集して生育している。
伏条更新した沢スギと多様化している植物や倒木が、池と調和して独特の景観をかもし出している。
林内にはこのような展望台が造られ、多様化した植物の枝などを身近に観察できる。
富山県自然環境保全地域特別地区に指定され、全国名水百選にも選定されている湧水の池と沢スギなどの植物群。
良く整備された木道の遊歩道と伏条更新して成長した沢スギや多様な植物
沢スギの林内から外に出ると、このような広々とした芝の広場や田園風景が広がっている。
突然訪れた「杉沢の沢スギ」その生態や特長の要因が、黒部川扇状地湧水群の恩恵にあった。
地球に住む私達や植物などの全ての生物に、水は様々な恩恵を与えている。
沢スギの伏条更新ということも、全く知らなかったが、厳しい自然環境の中でたくましく生き抜く知恵を、沢スギは発揮しているように思えてくる。
沢スギが群生している水源の森も、他地域では例を見ないような森で、多様化した植物群の多さに、愛好者も多く、訪れる人も後をたたないと伝えられている。
私達もこの森から植物の生命力に対する強い印象と、自然に対して大きな感動とエネルギーをいただいたように感じる。
杉沢の沢スギや自然館の散策を終えた後、駐車場に戻り、新潟方面に愛車を走らせて行った。
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