あなたと、出会った町の桜のトンネル頭の中で、輝いている。
あなたの隣で、笑っていた私、いちばんしあわせだったよね。
何もかにも、桜色のように、しあわせすぎて、うれしすぎて、
あなたが、私のそばから絶対にはなれないって、信じていた。
桜、あのころと同じように私の町にもさいた。
そして、人々の心の、やさしいあったかいところを、あたためている。
でも、いつか別れがくるように、桜は悲しい涙をながすんだ。
いさぎよくさいて、ぱっと散るあなたのように、そっと涙をながすんだ。
わたしは、この町のかたすみで、いつもないていたんだ。
わたしは、だれのとなりでもなく、いつもかなしく、ないていたんだ。
なにもかも、曇り空のように、しあわせにとおすぎて、かなしすぎて、
あなたが、わたしのそばからはなれてしまって、信じられなかった。
桜、あのころのように私の、心にも咲いた。
そして、わたしのこころを、やさしくなぐさめるように、よりそってくれた。
だから、あなたとわかれたときのように、桜と涙をながした。
いさぎよく、さいて、ぱっとちったあなたのように、あったかい涙をながしたんだ。
さくら、わたしのさくら、あなたはとてもうつくしい。
でも、すぐに私の心から離れていく、そして別れを言う、あなたは。
さくら、あなたのように、心がやさしすぎるから、
わたしは、やっといさぎよく、今年もピンクの涙ながしながら、別れを言おう。
ありがとう、ありがとう、こんなにもしあわせにしてくれて。
ありがとう、ありがとう、生きていく限り、あなたになんどもあえるから、
わたしは、いつでもあなたにあえるから。はるのかぜにのってあいにきてくれるから。
信じて生きる、涙はながさない、桜のように、いさぎよく、いきてみるから。