近代短歌データベースを検索するだけのブログ 

近代短歌DBは近代短歌15万首の全文検索と簡易分析を提供するサイト。運営は村田祐菜先生。私はそれを検索するだけの人。

検索ワード「山西省」

2022-10-06 13:17:14 | 検索するだけの人
検索ワード:  山西 太原 忻口鎮 大同 長治 臨汾 平遥

ヒットした短歌: 18件(除外3件含む)

東京の空はればれとせるけふも太原の空さだまりなしも : 斎藤茂吉 『寒雲』, 1937, 1940

太原のひがしの山に[※結果の一部のみ表示] : 土屋文明 『韮菁集』, 1944, 1945

太原の城に勝鬨はきこゆれど戦死せし兵ひとりも見えず : 斎藤茂吉 『寒雲』, 1937, 1940

遠々し太原よりもて[※結果の一部のみ表示] : 土屋文明 『少安集』, 1941, 1943

草山の稜線つたふ胸[※結果の一部のみ表示] : 土屋文明 『韮菁集』, 1944, 1945

漢口に年を迎ふるわが友山西に年を迎ふるわが友 : 斎藤茂吉 『のぼり路』, 1940, 1943

山西に戦ひ死にし若[※結果の一部のみ表示] : 土屋文明 『続青南集』, 1965, 1967

山西のあたりにてか戦死せる中尉をおもひー夜ねむれず : 斎藤茂吉 『寒雲』, 1938, 1940

焼跡に二度ゆき見ぬ[※結果の一部のみ表示] : 土屋文明 『山下水』, 1945-1946, 1948

うづだかき香の木の[※結果の一部のみ表示] : 土屋文明 『韮菁集』, 1944, 1945

君が兄のことをしのべば山西にはらから二人いのちをはりき : 斎藤茂吉 『短歌拾遺』, 1944, [1944]

漢口陥ちてとどろきし日に山西の小さき村に戦死をしたり : 斎藤茂吉 『寒雲』, 1938, 1940

山西に戦ひてたてしいさをしを永遠にあらはせり今日のかしこさ : 斎藤茂吉 『のぼり路』, 1940, 1943

秋はれし太原城を前[※結果の一部のみ表示] : 土屋文明 『韮菁集』, 1944, 1945

映画みつつ記しとどめむとおもふうち太原おち軍は蘇州にせまる : 斎藤茂吉 『寒雲』, 1937, 1940


土屋 『韮菁集』。早稲田大学で公開しているので後日確認。WEBでは情報らしい情報は殆どない。天野氏によると「終戦後に出版されており、時局や自身に都合の悪い歌は除かれている」

近代短歌データベースは、ヒットするものは全てでてくるから、すばらしいのだが、そもそも歌集、全歌集、全集が編集された時点で改変されてしまうと、こればかりはどうしょうもない

残念ながら近代短歌データベースには、渡辺直己、小泉苳三はまだ収録されていない


呪われた従軍歌集(2/10) - 天野 翔のうた日記

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わが国の戦史において戦場を短歌に詠むようになったのは、明治以降である。日清戦争に正岡子規が従軍記者として参加した時が最初になる。子規は、金州を中心に戦跡を視察し...

天野 翔のうた日記





検索ワード「いびき」

2022-10-06 12:44:13 | 検索するだけの人
検索ワード:  いびき or 鼾 or イビキ
ヒットした短歌: 29件


いぎたなき豚のいびきのともすれば霊妙音に歌ふなりけり : 北原白秋 『雲母集』, 0000, 1915

家のうち/昼さへ暗し。/寝むさぼる姉のいびきに/怒らじとする : 釈迢空 『春のことぶれ』, 1925-1929, 1930

一つ部屋に夜ふけていねし安らかさ君のいびきを折々ききて : 斎藤茂吉 『小園』, 1945, 1949

女客一夜いびきの囂音をあげてぞゆきぬこともなきげに : 太田水穂 『老蘇の森』, 1952, 1955

わびしき泥豚の鼾しんしんと朱の鶏頭を根から揺るも : 北原白秋 『大正2年12月1日「白樺」4巻12号』, 1913, [1913]

長安の市の酒屋に桃咲きて李白が鼾日斜なり : 正岡子規 『竹乃里歌』, 1898, [1904]

大きなる白の泥豚照りかがやき鼾とどろに地面を揺る : 北原白秋 『雲母集』, 0000, 1915

泥豚のあはれな鼾日もすがら雁来紅をゆすりてあるも : 北原白秋 『雲母集』, 0000, 1915

宵ふけて隣室に鼾する兵のこもごもの寢ごとあはれなるかも : 中村憲吉 『しがらみ』, 1921, 1924

ほの鼾く隣け近みさよふかく蚊帳を垂れつつすべながり寝る : 釈迢空 『短歌拾遺』, 1916, [1916]  

寒山も豐干も虎も眠りけり四つの鼾に松葉散る山 : 正岡子規 『竹乃里歌』, 1898, [1904]

軒ごもりに秋の地虫の声ならで、つたはり来るは、人鼾くらし : 釈迢空 『海やまのあひだ』, 1922, 1925

現身の吾もこよひはれのしくて君の鼾のそばにいねたむ : 斎藤茂吉 『連山』, 1930, 1950


「いびき」が、こんなにも多種多様とは!
みんな伸び伸びと作っているので傑作も多い
いびきで霊妙音に歌う豚、ごろごろしてばかりの姉、女客、李白、兵隊、寒山、豐干、虎、こんなにもいびきをかいている💤

釈は、女嫌いというか、身内に厳しいというか、まぁ理不尽