横浜市役所新庁舎は6月29日から全面共用を開始した。
基本設計~施工を担当したのは竹中工務店+西松建設。デザイン監修は槇文彦+槇総合計画事務所。
槇文彦はヒルサイドテラスや幕張メッセや4WTCなど国内外で活躍する。
旧庁舎は横浜開港100周年事業として起案され1959年(昭和34年)に完成した。設計は日生劇場や箱根プリンスホテル(現ザ・プリンス箱根芦ノ湖)などの作品で知られる村野藤吾。
旧庁舎は、横浜を彩る近代建築のひとつとして残ることなく一部保存を除き解体される。
旧庁舎から新庁舎へ。村野藤吾から槇文彦へ。村野藤吾と槇文彦の頭文字をとっての展覧会。
「M meets M-村野藤吾展&槇文彦展-」。
会期は、10月30日~12月27日。
会場は、村野藤吾展はBankART KAIKOで槇文彦展はBankART Temporary。
まずは槇文彦展会場のBankART Temporaryへ。
通常の割引の他に横浜市民割引あり。
会場の撮影は模型のみ可能。
長年にわたり横浜の街づくりに携わってきた槇の構想がそこにある。
村野藤吾展会場はBankART KAIKO。
皇室が最後の養蚕農家になるんじゃないかといわれるまでに養蚕が衰退した今では信じられない感じもするけど、開国後近代化へと猪突猛進で突き進んだ日本の財政を支えたのは生糸輸出だった。
横浜港からも海外へと生糸が輸出された。港周辺には生糸関係の建物が建ち並んでいた。
BankART TemporaryからBankART KAIKOへはどう行ってもいいけど、Temporary横の信号を渡る。
横断歩道の向こう側の建物は、旧横浜生糸検査所附属倉庫事務所。
横には旧横浜生糸検査所附属生糸絹物専用倉庫があったのだが、過去の面影を残しつつ今は複合高層ビルに生まれ変わってる。
レリーフ等も復元でオリジナルは地下に展示されている。
その一角にBankART KAIKO。KAIKOは蚕。
村野藤吾展。会場内の撮影は禁止。
村野藤吾の仕事が並ぶ。
ん・・・
前川國男は高層化は失敗だったかもしれないともらしたというが、その流れはとどまるところを知らない。
どんな時代でも乗り切ってきたのだから未来を悲観する必要はない。自分がその場に居合わせないのが残念な気がするだけだ。
ただ、百年の計はひたすらに難しいと思う。