東京都渋谷公園通りギャラリーでは、アール・ブリュット2024巡回展「抽象のラビリンス-夢みる色と形-」を開催中。
東京都渋谷公園通りギャラリーでの会期は2024年9月28日~12月22日。
5回目の今回の参加アーティストは、伊藤駿、ガタロ、柴田鋭一、對馬考哉、土橋美穂、松井瑛美、箭内裕樹の7名。
今回の巡回展の什器はダンボールで出来ている。
色々な意図や意味があるようだが、そのうちのひとつが「目線」だという。
子供もいれば車椅子もいれば中肉中背もいれば高身長もいればの様々な人たちの目線の高さを表現しているという。
柴田鋭一。
柴田鋭一(1970~)は、埼玉県生まれ。
「せっけんのせ」をテーマにした作品を継続的に描いている。
近年は、キャンパスにボールペンで絵を描く際の独特の音と感触に触発されて制作を続けているという。
土橋美穂。
土橋美穂(1971~)は、東京都生まれ。
抽象的な形や動物などを、水性ペンやアクリル絵具を用いて瑞々しく表現している。
相模原市に拠点を移してからは、陶芸やビーズなどの幅広い素材で制作を続けているという。
松井瑛美。
松井瑛美(1992~)は、静岡県生まれ。
花や果物など身近な題材をテーマに、アクリル絵具、水彩絵具などを用いて、自由な色と形で表現している。
箭内裕樹。
箭内裕樹(1985~)は埼玉県生まれ。
太さが異なるボールペンを使い分け、四角い箱や鋭い線、笑顔の人物を描いていく。
なるほどに、このダンボール什器の目線の高さの違いはハッとさせられた。
通常の展覧会であれば、子供たちは常に作品を見上げるような鑑賞となるんだな。かといって子供の目線の高さに合わせたら、今度は大人の身体にはきつい体勢鑑賞となる。
最大公約数に合わせるのがやはり一番良い方法だけど、どんな風に見えてるかは各々違うということを知っておくのは大事。
いつもながらのことだけど、アール・ブリュットというかアウトサイダー・アートとかをみていると、ヒトはどうも本質的にパンのためにだけ生きている生物ではないのかもしれないと思いながら会場を出るのであった。