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2020・12・17 東京藝術大学大学美術館陳列館「PUBLIC DEVICE-彫刻の象徴性と恒久性-」。陳列館2階。その階段にはバブル時代があったのだけど・・・。

東京藝術大学大学美術館陳列館「PUBLIC DEVICE-彫刻の象徴性と恒久性-」。
会期は12月11日~25。
正木門。
陳列館1階。
陳列館2階へ。

階段の上では、「反歌:見上げたる 空を悲しもその色に染まり果てにき 我ならぬまで」:高嶺格:2019年のマケットと実際の展示風景の写真。

この展覧会は1階の敗戦後から始まった日本の公共彫刻を起点に今の公共と彫刻の可能性を探るというけど、2階はある時期をすっ飛ばしてちょっと前の今現在。
そのすっ飛ばされた時期はバブル期。1階から2階へ上がる間にバブル期があった。ジュリアナ東京状態に踊り狂ったのは地面や紙切ればかりではない。全てが踊り狂った。文化芸術もしかり。
なぜだかわからないけど、全国の自治体はこぞって野外彫刻展を開催し、入選作品を公園などの公共空間に永久設置した。私たちが普通に暮らす街角で目にする公共彫刻・野外彫刻・パブリックアートは、この時期の作品がほとんどと言っても過言ではない。
バブル崩壊後、他の不良債権同様にこれらの作品も重荷となった。また作家側も注文は皆無に近くなり生活の基盤を失う人が続出した。
大理石やブロンズは見て見ぬふりもできる。が、鉄はたとえ塗装してあっても錆びる。ステンレス素材は丈夫そうにみえるけど、劣化してきて作品の構造に無理があると折れたり落下したりする。合成樹脂素材に至っては、特に屋外では退色劣化著しくスクラップ状態になる。
修理しようにも作家行方不明も珍しくなく、撤去するにもかなりの費用がかかる。
個人はわからないけど、公費を使う場合は今存在しているのは仕方ないけど新規はほとんどありえない。
そうして、陳列館2階。
時代は、複合、インスタレーションが主流になりつつある。展示もその場限りというようになってきた。
「MONUMENT FOR NOTHINGシリーズについて」:会田誠:2020年。



戸谷成雄のマケットと思考。


会場の真ん中には菊池一雄の「自由の群像」のマケット。
西野達。

「Golem」:大森記詩:ブロンズ:2020年。
同じく「Training Day-Patchwork Trooper-」:プラスチックモデルパーツ:2018年。
「I give you my word.」:林千歩:ミクストメディア:2020年。

「岬のサイクロップス」:サイドコア:壁紙・映像:2019ー2020年。

「Photo Sculpture」:井田大介:ネット映像・3Dプリント・ミクストメディア:2016年ー。








映像から予言あるいは預言にも聞こえる低い声が流れる。
もはや人は手のひらの液晶にしか窓を持たない。
井田大介の見た未来を知りたいと思った。
絵画棟大石膏室へ。






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