東京国立近代美術館もだいぶ当日券が出てきた。入場者数が少ないということの裏返しだから博物館美術館側としてはちょっと困る感じかもしれないけど、来館者側からすればコロナ禍前と同じ感覚で日時に縛られることなく時間が空いたからふらりができて助かる。
昨日の目当ては、コレクションによる小企画「男性彫刻」。
会期は2020年11月25日~2021年2月23日。
MOMATコレクションの中から、男性彫刻家による男性彫刻をセレクトして展示したユニーク企画展。
常日頃の展覧会では光の当たることはまずなさそうな男性彫刻から今を問うという。
強い男に賢い男。
北村西望とか白井雨山とか荻原守衛とかの作品だから、あのくらいの時代の日本人男性はこんな体格だったのかな。
股間に不自然に葉っぱがあったり、さり気なく隠していたりは、その時代の制約かな。
とか思う中で「弱い男」の作品群はインパクトあった。
様々な事象を剥ぎ取られた男たち。
剥ぎ取るのは世の中だったり加齢だったり。
子供から老人まで弱い男が並ぶ。
特にモデル90歳という関谷充の「伝五郎老人」は、思わず何かを着せたくなる。
明治36年生まれの関谷充はこの老人像にどんな時代を映したのだろう。。
アートは時代と無関係ではいられない。時代を反映する。
今回の小企画展の彫刻家たちなら今を生きる男性をどんな風に表現するのだろうか。
美術館を出てはやぶさ2が再び旅に出た空を見上げていた。
はやぶさ2は機械だけどなんか男の子のような気がするのが不思議。
カプセルの中はヒトにご都合の良い情報ばかりではないだろう。
でも知りたいのだ。