銀座の資生堂ギャラリーへ。
空想の宙「静寂を叩く」。
大乗寺十三室|十文字美信。
会期は8月27日~10月20日。
写真家・十文字美信(1947~)は横浜生まれ。神奈川県立神奈川工業高校卒業後に神奈川県立工業試験場へ就職したけど写真を志して辞職。1969年に篠山紀信のアシスタントとなり、1971年に独立し、広告写真を手掛けながら作品発表し、伊那信男賞や土門拳賞などを受賞してきた。
十文字は、古くからの日本の伝統文化に向き合い、そこに底流する普遍的な価値をとらえようと試みてもきた。
今回の展覧会は、十文字が3年かけて撮りおろした兵庫県美方郡香美町にある大乗寺の写真をインスタレーションにより展開。
高野山真言宗亀居山大乗寺は、天平17年(745年)に行基によって開かれたとされる古刹。
江戸中期の画家・円山応挙とその一門の画家たちが描いた襖絵でも有名で、応挙寺とも称される。
応挙が無名の頃、その才能を見出した密蔵上人が銀三貫目を与え、応挙はそれを元手に江戸で学び名を成し、その後寺へ戻り仏間他13余りの部屋の襖絵を描いたといわれる。
という。
まるで大乗寺で襖絵を拝見しているような臨場感がある。
外に出る。
台風はどうなってるんだろかと空を見上げた。
結局、家に着く頃に雨が降り出してきた。
私は住むあたりの横浜は、今のところ風は強くない。雨もそんなに強くはない。湿度が猛烈に高い。
これからどんな風に展開していくんだろ?
厳しい自然と向き合う雪の写真がひときわ心に響く。