横浜からまたひとつ近代建築が姿を消す。
伊勢佐木町の不二家横浜センター店。
不二家は、藤井林右衛門が明治43年(1910年)に横浜元町に洋菓子店を開いたことに始まる。
大正11年(1922年)に横浜伊勢佐木町、大正12年(1923年)には東京銀座にも店を出したけど、関東大震災で被災した。
その後、元町はそのまま閉店したけど、伊勢佐木町と銀座は再建してスタート。
伊勢佐木町の横浜センター店のが出来たのは昭和13年(1938年)。
設計はアントニン・レーモンド。
不二家が様々に揺れる中でもこの建物のこのレストランと売店は街に夢を与え続けた。
今日から建て替えが終わるまで一時閉店。
今日は混雑するだろうと思い食事をしたのは違う日。
メニューは感謝価格になっているだけでどこの不二家レストランでも食べられるけど、建物はこれでお別れ。
イセザキモールに残る近代建築はいよいよ昭和2年(1927年)に実業家・上保慶三郎の建てたイセビルだけになった。
アントニン・レーモンドのモダニズムもどんどんと消滅していく。
今宵は久しぶりに月に会えた気がした。