昨日は上野の森へ。
東京藝術大学大学美術館陳列館では「東京藝術大学日本画第二研究室発表展・素描展」開催中。
会期は6月17日~6月29日。
東京藝術大学日本画第二研究室の学生と教員が各々の素描を持ち寄り展示。
素描は作品のための資料としての役割を担う一方で、それ自体が完結する側面も持つ。素描の多様なあり方を提示する。
高橋健人。
ー確認するために形を作る。物も頭の中も紙の上では違う形になって現れる。描けてないコトが見つかるー
張騫。
ー紙も筆のような造形できますー
栁沼花音。
ー素描をすればするほど対象の形や色の魅力に気が付いて驚きます。反応して描いていきたいー
勝又優。
ーありふれた日常から人や暮らしの痕跡を書き留めていますー
柏山芽衣。
ー出会ったものが自分の中で熟すまで、種のように埋めること。いつか芽吹くかもしれない集積ー
宇野七穂。
ー少し前の素描を見つけたときは別の自分と対話するように見返していますー
藤野七帆。
ーはじめて見る景色を懐かしく感じることがあります。そうした共感はどこから生まれてくるのでしょうかー
阿部えりか。
ー対象を追いかける。気づけば更に遠のいてしまう。それでも懸命に目を凝らした時間が、絵の真髄なのではと思うー
金鳳卿。
ー’驥’が進まないから香丹、香丹、これどうしようかー
田口静来。
ー難しく考えず、一番素直な自分になって描き留めたいですー
福田彩乃。
ーうつろいゆくものの一瞬の姿が、目の前から消えてしまうことに不安を覚えます。噓偽りなく手元に留めたいと思ってしまいますー
坂本晧平。
ー観ているだけでは本質は見えてこない。だから素描をするー
木村遥香。
ー素描をする時のわたしは鏡になる。素描はわたしだけの鏡になるー
鶴田千尋。
ー素描は、心と眼と身体をつなぐ、運動のようなものですー
柳桃子。
ー親しい存在だと思っていても、素描をすることで新しく見えてくるものがありますー
若い人と接する機会がないわけじゃない。
けど、こうやって素描とメッセージを介して見も知らぬ若い人と向き合うと、また違う風景が見えてくる。
不忍池はハスの蕾が出始めていた。