東京国立近代美術館へ「あやしい絵展」を見に行って、ついでといってはなんだけど小企画展へ。
東京国立近代美術館・コレクションによる小企画「幻視するレンズ」。
会期は3月23日~5月16日。
ゼラチン・シルバー・プリントの作品が幻想の世界へといざなう。
カメラは世の中を客観的に写す機械。ヒトの眼が見たままに写すことが究極の目的に進化してきた機械。
なれど、ヒトの眼と機械の眼は違う。
カメラ創成期頃はその違いが大きかったうえに、カメラの操作は全てヒトが手動で行うものだった。
カメラ創成期にレンズを通して見た風景はヒトの想像力をいたく刺激し、写真家はカメラの眼から意図的に幻想を引き出す領域へと踏み込んでいった。
いいなぁ。いいなぁ。
今の主流はデジタルカメラ。
シャッターを押せばカメラがなんとかしてくれてパソコンがなんとかしてくれる。
カメラではなくて電子機器。
それがいいとかわるいとかではなく、それが進化。
そして、カメラはロボットの眼となる時代になった。
自動運転や自動集荷や自動配送などに携わるロボットは不特定多数のヒトがそれぞれに暮らす場所で動く。
そういうロボットの眼は少なくともヒトと同じ情報をヒトと同じ速度で取り込まなければならない。
幻視なんてことは機械の不具合になってしまうのだろうな。
ん。。。
写真は何処へ行くのだろう。
大岩オスカールの花を見て外に出る。
菜の花が咲いていた。
この展覧会のリーフレット素敵なうえに面白いな。
畳み方で丸窓の風景が変わるのだ。