3年に1度、新潟県の十日町市(川西・松代・松之山・中里・十日町)と中魚沼郡津南町に展開する世界最大級のトリエンナーレ「大地の芸術祭 / 越後妻有アートトリエンナーレ」。9回目の今回は、41の国と地域から275組が参加している。
会期は7月13日~11月10日。火水定休。
色んな意味で大規模な展覧会だし、昨日は梅雨梅雨した雨が絶え間なく降りしきっていた。BankART1929だけを観るつもりで出かけたのだけど、パスポート買っちゃったし結局他数作品にも寄った。
妻有アーカイブセンターからBankART1929会場へ。
この展覧会は、有料会場もあれば、道端に展開する野外作品もある。
もしかしたら野外の方が多いかも?
リチャード・ディーコン(イギリス)。
「マウンテン」
そうして無人の展示会場のキャプションにはパスポートのスタンプラリー用のスタンプがぶるさがっているのである。
BankART1929の展示会場へは、まず、車を駐車場に停める。
これは余程に敷地がある会場以外はたいていそうなっている。
ここと限らずどこの山地もどこにでも路駐できそうで、できない。取り締まりがどうのではなく、実際に山道の狭さを実感するのだ。そこに停めたら道をふさいで他の車が通れない。
マーリア・ヴィルツカラ(フィンランド)。
「ブランコの家」
古い時代からの古い木造家屋。
中に入れば、ほの暗い空間にいきなりブランコ。
この家屋の一番最後の住人であった老姉妹のお祖父さまが、姉妹が幼い頃は、冬になれば遊び用にこうして室内にブランコを設えてくれたという。
豪雪地帯で暮らしたことのない私はハッとした。
マーリア・ヴィルツカラもハッとしたのだと思う。
マーリア・ヴィルツカラはそのブランコの話しから着想を得てここにインスタレーションを展開する。
仏壇のある座敷には、器の乗ったブランコが揺れる。
二階というか屋根裏スペースへ。
温暖化が進む最近はそこまで積もることはあまりないかもしれないけど、1年の雪が降り始めて雪がとけるまでは雪に閉ざされた。
来年の冬のための準備をしながら、けど、楽しむ心を失うことなく過ごした冬籠りの記憶がそこかしこにある気がするのであった。