ももたろうシネマ&トーストマスターズ・クラブ

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おとなのけんか

2012-05-16 | 映画あ行
おとなのけんか
シネマ・クレール
公式サイト
監督ロマン・ポランスキー
原作 ヤスミナ・レザ
原題 Carnage

キャスト


ジョディ・フォスター (Penelope Longstreet)
ケイト・ウィンスレット (Nancy Cowan)
クリストフ・ヴァルツ (Alan Cowan)
ジョン・C・ライリー (Michael Longstreet)

ストーリー
子供のけんかを書面に残し
その場でなごやかに分かれるはずだったふた組の夫婦。
しかし、子供のけんかのはずが、けんかは、徐々に
本性を現す大人のいざこざから発展し、ヒートアップ。
怒鳴りあい、ののしりあい
自虐、酔いも加わって
エスカレートしていく。

感想
 めちゃくちゃ面白く映画館では笑いが絶えなかった。
特に女性の笑いがすごかった。
原題のCarnageとは(修羅場)の意味。 
 小道具もきいていて、食べ物、チューリップ
ハムスター、アート画集などが、効果的でした。

 私は個人的にケイト・ウインスレットのだんな様役の
クリストフ・ヴァルツの役柄が大好きで
面白すぎた。
 この人(イングロリアス・バスター)で
チョー有名になったあのナチス将校の怖い人。
IMDBによると
fluent in German, English, and French. Is skilled at mimicking Italian speech
とあるので、ドイツ語、フランス語
英語、イタリア語をはなすらしい。
おまけに
Is one of 10 actors to have won the Academy Award, BAFTA Award, Critics' Choice Award, Golden Globe Award and SAG Award for the same performance.
てことで、以前、一回の演技に五個の賞をもらった。

 今回の役柄は、彼は投資ブローカーだが
他人の家に来たにも関わらず、一瞬も携帯をはなさず、皆のひんしゅくを買う人。
 特に子供の親どうしのけんかだったのが
お互いの夫婦間のけんかにまで
発展していくこの台本のうまさに、うなった。
うーん。おとなげないのが、面白い。
私は大人にならないぞ、
このタイトル、うまい!!

永遠の僕たち+ウインターズ・ボーン

2012-02-22 | 映画あ行
岡山 シネマ・クレール

第64回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門オープニング上映

原題
RESTLESS
監督ガス・ヴァン・サント
2〇11 米

ストーリー
両親を事故で亡くし、自分も生死をさまよい
葬式に参列することを日常とする、死に取り付かれた青年イーノック。
 日常的に戦死した幽霊ヒロシと会話をしている。
不治の病に侵された少女アナベルとの恋を繊細に描いている。

キャスト
ヘンリー・ホッパー
ミア・ワシコウスカ
加瀬亮

感想
 今作は意図してみたわけではなかった。
しかし、もうけもんの感。前作は(ミルク)で
すごく悲しかった作品のガス・ヴァン・サント監督でしたが
この作品はフレッシュで、みずみずしく
ヘンリー・ホッパーがすごくいい。
この純粋さは好みです。

 ジェームズ・ディーンやリバー・フェニックス系の
弱さや影を感じる。
 哀しい話だけどすごく好き。
デニス・ホッパーの息子と言うヘンリー・ホッパーが
すごく繊細で、多分これからどんどん出てくると思う。
 またこの間アリス・インワンダーランドでアリスだった
ミア・ワシコウスカがベリー・ショートの髪型で
ユニセックスな魅力全開。
 これまた彼女もひっぱりだこに
なるでしょうね。
おまけですが、シシー・スペイセクの娘も出演している。

また加瀬亮ははんぱない英語力で
圧倒的。驚き、しらなかった、はずかしい。

デニス・ホッパーはこの映画撮影終了後
一ヶ月後にお亡くなりになったので、
映画にはデニス・ホッパーに捧ぐというタイトルがあり。
 ラストの微笑みが素晴らしかった。

ウインターズ・ボーン
監督
デブラ・グラニック
キャスト
リー・ドリー  ジェニファー・ローレンス
ティアドロップ・ドリー  ジョン・ホークス
リトル・アーサー  ケヴィン・ブレズナーン

感想
確かにジェニファー・ローレンスは演技うまくて
アメリカの恥部を描いてはいる映画なんだけど
アカデミー何部門にもノミネートって
言うんだけど。
なんか感動しないのはなぜ。
うーん、これは。いったい。
わたしの期待しすぎかな。
すごくすごく見たかったのにな、なぜ?
腑に落ちん。


灯りをともす人+指輪をはめたい

2012-01-11 | 映画あ行
灯りをともす人
監督アクタン・アリム・クバト
シネマ・クレール
2010年キルギス・フランス・ドイツ・イタリア・オランダ合作映画
キノショック映画祭にて主演男優賞を見事受賞

ストーリー
素朴で人を疑うことを知らない人柄で村人たちから愛される電気工の夢は、
風車を作って村中の電力をまかなうことと、息子を授かること。
しかし、国の政治が乱れるある日、都会から私腹を肥やそうと企む者がやってくる。

感想
キルギス制作とは私には初めての映画。
正式にはキルギスタン。
小さな農業主体の山国。
キルギスはソ連から独立した国。
 独立から20年のこの国は政治的に不安定であるが
素朴な昔ながらの生活を送る人たちもいる。
 その人たちが、政治や金銭欲にかられた人々により
影響をうけ、苦しむ様子がよくあらわれている。
実際民族の衝突で3000人もの人が
命を落としたそうだ。
 キルギスってどこ?って言うくらい私の知識が
とぼしい国の一面をかいま見た映画でした。
 

アクタン・クバト監督のフィルモグラフィー
1990 A dog was running (短編)
1992 Where is your house, Snail? (短編)
1993 「ブランコ」(中編)
1995 Beket (短編)
1996 Beck-Terek(短編)
1997 Assan-Oussen (短編)
1998 『あの娘と自転車に乗って』
2001 『旅立ちの汽笛』
2010 『明りを灯す人』

指輪をはめたい

監督・脚本 岩田ユキ

キャスト
片山輝彦(山田孝之: 置き薬の「赤富士薬品」の実直な営業マン
住友智恵( 小西真奈美: 輝彦の会社の先輩。
潮崎めぐみ(真木よう子:風俗嬢。
鈴木和歌子( 池脇千鶴: 公園で人形劇屋台をしている古風な女性。
エミ( 二階堂ふみ

ストーリー
29歳の独身サラリーマン・片山輝彦は、ある日、スケートリンクで転んで
頭を打って気を失う。気がつくとそれまでの数時間の記憶をすっかりなくしていた。
プロポーズするつもりで給料三ヶ月分の婚約指輪を買ったこと、
そして自分が3人の女性を相手に三股をかけていたことは覚えていたが、
その3人の誰に婚約指輪を渡すはずだったのか思い出せない

感想
もうナサケネー、どうしようも無い男を山田孝之が
かわいく演じて、いいねー彼って。
 彼だけでいいわ~この映画
あと、真希よう子さんがよかった、意外に、失礼。
 そのほかはなんか、ちょぴっと中途半端な感触
どうしてもメルヘンに走ったので
それはしかた無いかも。
 またシネマクレールいきたい。

一枚のハガキ

2011-12-24 | 映画あ行
一枚のハガキ
米アカデミー賞外国語映画賞部門出品作品


監督 新藤兼人
キャスト
松山啓太 豊川悦司
森川友子 大竹しのぶ
森川定造 六平直政
泉屋吉五郎 大杉連

ストーリー

戦争末期に召集された中年兵士の松山啓太は、1人の兵士から「自分は戦死するだろうから生き残ったらハガキは読んだと妻を訪ねてくれ」と一枚のハガキを託される。
 終戦後、啓太はわずかな生き残り兵士となり故郷に戻るが、
妻は父と家を出て
村で彼を待つ者は誰もいなかった。
 ハガキを書いた友子を訪ねると、彼女は家族を亡くし、
貧しい農家でひとり懸命に生きていた。

感想
良かった。大げさな演技はちょっとゴメンと
思ったが、今思いつく限りでは、今年見た中で
邦画で、これ以上のインパクトのある映画はなかった。
とてもわかりやすくストレートに
戦争の悲惨さを訴えている。

新藤監督は
脚本の執筆を始めてからは溝口健二監督に師事する。
第2次世界大戦中の44年に松竹大船撮影所脚本部に移籍したが、
招集されて海兵団に入隊した。
終戦後、脚本家としての道を歩みはじめ 1912年4月22日生まれの監督。

だから
私とは感覚が違うし
彼の実体験をもとにしているので
それは実感としては私にはわからないかもしれない。
でも、感じる所は大きかった。
 死んで花実が咲くものか、という言葉が
この映画を端的にあらわすか。
大竹しのぶのインタビューで
大竹:想像以上に、感情をはっきり出すよう求められることが多かったですね

というように
演技はストレートでおおげさめ。
豊悦のインタビューで
豊川:僕もそう思いますね。友子と啓太の関係はたぶん、
僕らが考える恋愛とはちょっと違う。
例えば周りに何万人も異性がいる中から選ぶのではなく、
そばにはその人しかいなくて。
そこから始まっていくような男女の関係なんだと思います。

と彼も言っているように
戦火の異常事態のなかでは
こうするしかなかった。
その選択肢における
人間の哀しさと力強さを感じた。

 関係無いかもだが、2012年2月26日(日本27日)に開催される
第84回アカデミー賞の司会をエディ・マーフィが務めることが発表された。
 

アントキノイノチ

2011-11-30 | 映画あ行
アントキノイノチ

高松ワーナーマイカル

監督 瀬々敬久(ぜぜたかひさ)

ストーリー
高校時代、友達を「殺して」しまったと感じた事がきっかけで、
心を閉ざすようになった杏平は、父親の勧めで
“遺品整理業”の会社「クーパーズ」でようやく
働きはじめる。
初仕事は、死後1ヶ月で発見された男の部屋だった。

キャスト
岡田将生 (永島杏平)
榮倉奈々 (久保田ゆき)
松坂桃李 (松井新太郎)

感想
 私の考えるいい作品とは
どの年代の人が見ても理解できるものだ。
 今回この作品は過去と現在を行き来する回数が多く
映画を見慣れない人にとっては、わかりずらいのでは?
と感じた。
 確かに哀しい作品だ。泣いている人もいた。
 しかし役者自身が泣きまくって
観きゃくはおいてけぼりで
どうすればいいのだ。
 ちゃんと、監督の思いが
作品に反映されたのだろうか?
と、思ったりした。
 詰め込みすぎでエピソードのひとつひとつが
いまいち胸にせまらなかった。特に壇れいと
榎本明さんのエピソードは、もう少し
掘り下げた感がほしかった。
 ちょっとすごいと感じたのは
岡田君の切れた感触のカオ。
それにしてもおしい。