一条きらら 近況

【 近況&身辺雑記 】

調剤薬局

2021年08月01日 | 最近のできごと
 病院のロビーで待った後、名前を呼ばれ、精算窓口へ行った。請求金額は、2400円(3割負担)だった。
「通りに出て少し歩くと、左手に○○という調剤薬局があります。これを出して、お薬を買って下さい」
 と、担当女性から処方薬記載の処方箋の他に、診療明細書と領収書と調剤薬局店の地図のプリントを渡された。
 病院の外に出た。まだ午前である。いつもならパソコンに向かっている時間で、外出は午後からが多いため、屋外の午前の空気は新鮮な気がした。
 2時間半ぐらい病院の中にいたが、表に出た解放感より、
(朝、病院に来た選択は正しかったわ。看護師含め従業員は比較的感じ良かったし、何より担当医師が信頼できる素敵な先生だったわ)
 という充実感に包まれた。辛い日々に耐えた、神様からのご褒美ねと呟いた。
 左手の店舗を見ながら歩いて行くと、間もなく調剤薬局店の看板が眼に触れた。
(いつ、できたお店かしら)
 時々、通る道だが、新しい看板である。他の店々の看板に埋もれて、見落としてしまいそうなほど小さな看板だった。
 狭い入り口だが、店内に入ると、奥へ細長くフロアが広がっている。 
 予想以上に客の姿が多く、混雑していた。一般の店舗と違って、薬剤師が薬を調合する間、客は待っているためと気づいた。
 小さめのシートは満席に近いくらい、順番を待っている客が多かった。
 複数いる女性薬剤師たちが、忙しそうに立ち働いている。
 調剤薬局に来た経験はあるが、ドラッグストアや一般の店舗と雰囲気が異なるのは、白衣を着た薬剤師たちの姿が眼につくせいだった。
 やがて、女性薬剤師のいるカウンターの前に立つ順番になった。 
 病院で渡された処方薬記載の処方箋を、保険証と一緒に差し出した。
 女性薬剤師が、それらを確認した後、
「ジェネリックにしますか?」
 と聞くので、
「はい。ジェネリックにします」
 そう答えた。以前、実家で集まりがあった時、製薬会社の研究所に勤務する親戚から、ジェネリック薬品と先発医薬品について話を聞いたことがあるので、ジェネリック薬品を選んだ。
「お薬手帳、持ってますか?」
 薬剤師が言った。
「持ってません」
「作りましょうか?」
「代金、いくらですか?」
「無料です」
「あ、今日は急いでるので、次回、作ります」
〈お薬手帳〉というのがあることは知っていたので、ちょっと見てみたい気もしたが、スマホとPCにデータを入れておけばいい、アプリもあるかもと、チラッと思った。早く薬を受け取ってスーパーで買い物して早く帰宅したい。入浴して早く湿布を貼ってみたいし、食事して早く薬を飲んでみたかった。
「では、そちらで、お待ち下さい」
「はい」
 店内を、ゆっくり歩き回った。病院の処方薬を調合するだけでなく、その店はさまざまな薬品や医療グッズも売っていた。
 それらの商品をひととおり見て回った後、カウンターの向こうの白衣姿の薬剤師たちの動きを見ていると、ようやく名前を呼ばれた。
 カウンターの一番端の、薬を受け取るスペースの前に立った。
 先刻と違う熟年女性薬剤師が、薬の袋と書類を手にしていて、
「確認します」
 と、やや素っ気ない口調で言い、書類に眼を落とした。
「今日は首の痛みですね」
 熟年女性薬剤師が言った。
「寝違いです」
「えっ?」
「寝違い、です」
 首の痛みという言葉は漠然としているので具体的に答えたのだが、さらに薬剤師が、「えっ?」と私を見て聞き返す。
「寝違い、寝違え、両方の言い方がある、寝違いです」
 ネット記事には、寝違えと書いてあることが多いが、たとえば筋肉の筋違いというように、寝違いが正しい言葉と私は信じている。薬剤師は寝違えと言う習慣なのかもしれない。または寝違いをした経験がなく、あまり使わない言葉なのかもしれない。ようやく通じたが、
「ああ」
 と、熟年女性薬剤師が、まるで、というより、あからさまに、何だ寝違いとでもいうような呟きを口にした。
 薬剤師も医療従事者なのだから、「ああ」なんて冷ややかに言わず、患者にはやさしくして欲しかった。最初に受け付けた中年女性薬剤師のほうが、やさしい人で感じ良かった。
 薬と湿布の説明の後、1070円を請求された。
 小さなポシェットに薬と湿布の4つの袋は入らないので、レジ袋に入れてもらった。
 調剤薬局で渡された薬剤情報提供書を、帰宅後にスマホ撮影し、パソコンに送信。メモ・ファイルにデータ保存しておくつもりだった。
 
 ロキソプロフェンNaテープ100mg「科研」 
 ロキソプロフェンNa錠 60mg「トーワ」
 トーレバミピド錠 100mg「DSEP」
 エペリゾン塩酸 塩錠50mg「日新」
 
〈ロキソニン〉と〈ロキソプロフェン〉は、有効成分が同一の薬で、先発医薬品とジェネリック医薬品の違い、または商品名と一般名の違いであるということなどを、ネット検索して読んだ。   

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