【澁谷司──中国包囲網の現在地】より、抜粋・編集
中国を襲うバッタ集団、日本の面積の3倍に……!?
2020.03.07
https://the-liberty.com/article.php?item_id=16900
『聖書』の「ヨハネの黙示録」第9章には、第5の御使い(天使)がラッパを吹くと、さそりの力を持ったイナゴが現れると書かれている。そして、そのイナゴはすぐには人間を殺さず、5ヶ月間、さそりに刺されるような苦痛を与えるという。
こんな描写を彷彿とさせる現象が起きている。
すでに一部報道されているように、現在、インドやパキスタンは、サバクトビバッタの脅威に晒されている。その数、およそ4000億匹だという。
1日で3.5~100万人の食料を奪う
サバクトビバッタは、普通のバッタと比べて体が大きい。成虫のオスの体長は4~5センチメートル、メスの体長は5~6センチメートルである。
飛行スピードが速く、移動距離が長い。1日に約150キロメートルも行軍する。毎日、自分の体重分の約2グラムを食べるという。もし、現在の勢力を保てば、1日、最低でも約3.5万人の食料(約100万人の食料説もある)を食い荒らすと言われる。
サバクトビバッタの一部は、すでに東アフリカへ侵入し、ケニア・エチオピア・ソマリアなどに甚大な被害を与えた。
他方、別の一部が、目下、東へ向かって進軍を続けている。縦60キロメートル、横40キロメートルにもおよぶ大軍団である。向かう先は……中国だ。
中国共産党にとって、この進軍こそが新たな脅威となってきた。
6月までに500倍!?
バッタの中国への侵入ルートは、3つあるという。
(1)インド・パキスタンを経由しチベットに侵入するルート。
(2)ミャンマーから雲南省へ侵入するルート。
(3)カザフスタンから新疆ウイグル自治区に侵入するルートである。
国連食糧農業機関(FAO)は、サバクトビバッタが6月までに、500倍(約200兆匹)まで増えると推計した。120万平方キロメートルの面積となる。これは中国の国土面積の8分の1。日本の国土面積の3倍以上だ。
中国国家林草局は2月26日、サバクトビバッタの侵入を防御するよう緊急通知を発令している。北京政府の危機感の表れである。
挫折した「鴨軍団」
実は、2月下旬、中国共産党は、友好国パキスタンへ浙江省から10万羽の鴨軍団を送り込もうとした。鴨はバッタを取って食べる。しかし、鴨軍団が数千億のサバクトビバッタを退治できるとも思えない。逆に、鴨軍団はサバクトビバッタに逆襲される公算が大きい。 「絵に描いた餅」に終わっている。
次々に北京政府を襲う天災
まさに満身創痍の北京政府である。
第1の天災
2018年8月以降、習近平政権は「アフリカ豚コレラ」(ASF)に悩まされた。食料品全体の値段が高騰した。中国にとって経済的ブローとなっている。
第2の天災
2019年12月、武漢市で「新型肺炎」が発症した。翌年1月から現在に至るまで「新型肺炎」は中国全土に拡大している。習近平政権は、人の移動を厳しく禁じたので、経済活動は著しく制限された。そうでなくても中国経済は停滞しているので、「新型肺炎」は景気悪化を招いている。
第3弾の天災
サバクトビバッタが中国へ襲来したら、習政権はもたないだろう。
よく知られているように、習国家主席は、まるで"中国共産党王朝"の皇帝(天子)にように振る舞っている。しかし、"徳を失った天子"は、天によって滅ぼされる運命(「易姓革命」)にあるではないだろうか。
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