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インデックス 茶倉譲二ルート…茶倉譲二の小説の検索用インデックス。
インデックス ハルルートの譲二…ハルくんルートの茶倉譲二の小説の検索のためのインデックス。
手書きイラスト インデックス…自分で描いた乙女ゲームキャラのイラスト記事
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『年上の彼女』と同じ時期に書いたお話です。
ここでは、年下の子との恋愛というよりも、ちょっと手出しをするのは憚られる相手がいたとして、積極的な女の子のアプローチに譲二さんはどう対処するだろう? という興味で書き始めました。
吉恋のヒロインはそんなに積極的というわけではないですからね。女の子の方から抱きついてくるようだったら、どうするの? って。
この話はまだラストが確定してない…と言うか、途中で止まってます。
だけど、upするうちに続きの話も書けるようになるといいな…という希望的観測でupしていきます。
☆☆☆☆☆
譲二ルート以外のどれかのルートの譲二さん。
本編のヒロインは大学を卒業して就職、クロフネを出ている。
☆☆☆☆☆
マスターが好き~その1
〈汐里〉
折り紙で、風船や鶴、星を折っている。
数をこなすうちにだんだん上手になってきて、楽しい。
チャイムが鳴った。
汐里「あ、りっちゃん!」
理人「やあ、何してるの?」
汐里「あのね、今度の夏祭りの時に商店街のアーケードに七夕飾りをディスプレイすることになったんだけど、マスターがその当番にあたって、折り紙でその飾りを作らなきゃなんなくなったんだよ」
理人「え? マスターと汐里ちゃんだけで全部作るの?」
譲二「りっちゃん、いらっしゃい…。俺のとこだけじゃないんだけどね…。
責任者だから、一番数をこなさなくちゃいけなくて…。
汐里ちゃん、ごめんね。店が終わったら俺も一緒に作るから…」
理人「マスター、こんなの作れるの?」
汐里「そうだよ。色々上手なんだよ。鶴とか星の折り方もマスターに教えてもらったんだよ」
譲二「汐里ちゃんは物覚えがいいからね。すぐ覚えて器用に作るよね」
理人「楽しそうだね」
汐里「マスターには料理とか何でも教えてもらってるもんね」
譲二「汐里ちゃんは筋がいいから教えがいがあるよ」
理人「へぇ…」
りっちゃんは意味深に笑った。
理人「僕がしばらく来なかった間に、2人の間は結構進んでるんだね」
汐里「え? そう? そう思う?」
私は思わず身を乗り出した。
譲二「りっちゃん、からかわないでよ。汐里ちゃんが本気にするだろ」
理人「僕は思った通りのことを言っただけだけど?」
譲二「それより、りっちゃん、オーダーは?」
理人「じゃあ、サンドイッチとカフェオレちょうだい。アイスで」
譲二「サンドイッチとアイスカフェオレね」
汐里「逃げた…」
私はそんなマスターの後ろ姿を目で追った。
(ん、もう…。そういう話になるとすぐ逃げ出すんだから…)
りっちゃんが私の向かいの椅子に座った。
頬杖をついて私を見つめた。
りっちゃんはそんな風にするとお人形さんみたいに綺麗だ。
理人「それで…。ホントのとこ、マスターとはどこまで進んだの?」
汐里「うふふ、熱いキス…と言いたいとこだけど、マスター、キスなんかしてくれないんだよね。たまにおでこにちゅっくらい」
りっちゃんが身を乗り出す。
理人「でも、もう恋人なんでしょ?」
私はしぶしぶ白状した。
汐里「それも…。マスターは2人は恋人じゃないって言うんだよね」
理人「ふうん。でも、端からみてると十分恋人だと思うけど…」
汐里「そうだよね? そう思うよね?」
理人「汐里ちゃんの方から甘えて誘ってみたら?」
汐里「それはもうしてるよー」
理人「うーん。マスター、結構ガード堅いんだなぁ」
私はこの間から気にかかっていることを聞いてみた。
汐里「ねえ、マスターと百花さんて…本当に何も無かったの?」
理人「うん。僕が見る限りで、特に何もなかったから、何も無かったと断言していいと思うよ」
汐里「そっか」
なんだか顔がニヤけてしまう。
理人「汐里ちゃん、嬉しそうだね」
汐里「だって、私みたいにマスターと2人で暮らしてた女の子がいたなんて、気になるじゃない?」
理人「マスターの方は気があったかも知れないけど…、百花ちゃんは全然だったよ」
汐里「…やっぱり。マスターは百花さんのこと好きだったんだ…」
理人「あ、ごめん。でも、それいうとマスターだけじゃなく、僕らはみんな百花ちゃんのことが好きだったからね…」
汐里「え? そうなの?」
それならりっちゃんも百花さんが好きだったんだ。
理人「そう。マスターもその6分の一というだけだよ」
汐里「ちょっと安心したかも…」
理人「だから、百花ちゃんとよりは汐里ちゃんの方がマスターと近いポジションにいると思うけどな」
汐里「りっちゃん、ありがとう」
やっぱり、りっちゃんは優しいな。
もちろん、マスターだって優しいけど…。
この頃、少し私と距離を取ってる気がするんだよね。
気のせい? と思ったりもするけど……。
私のお父さんのことを話す前のほうが、ずっと私に触れてくれてたって思う。
その2へつづく