恋、ときどき晴れ

主に『吉祥寺恋色デイズ』の茶倉譲二の妄想小説

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茶倉譲二:続編第四話~その3

2015-09-29 08:26:42 | 吉祥寺恋色デイズ 茶倉譲二

吉祥寺恋色デイズ 茶倉譲二の妄想小説。譲二ルート続編のお話を彼氏目線で眺めてみました。
ネタバレありです。
 

☆☆☆☆☆

茶倉譲二 続編第四話~その3

〈譲二〉

スワンボートから降りた。


百花「楽しかったですね!」


百花ちゃんは輝くような笑顔で言った。

ちょっと恥ずかしい所をみせてしまったけど、百花ちゃんに喜んでもらえたなら、本当によかった。

百花「でも、もうこんな時間なんですね…気づかなかった」

譲二「お腹空いたでしょ。向こうに座ってお弁当食べようか」


☆☆☆☆☆

ベンチに座って、弁当を広げた。

俺の手作りの弁当をみて、百花ちゃんは顔を輝かせた。


百花「わあ、おいしそう!」

譲二「いっぱい食べて」

百花「いただきます」

譲二「百花ちゃん」


俺は茶目っ気で、フォークに刺した唐揚げを百花ちゃんに差し出した。

戸惑って頬を染めた顔がまた可愛い。


譲二「あーん」

百花「えっ!」

譲二「こういうのも恋人らしいでしょ?」


微笑んでみせると、百花ちゃんは恐る恐る唐揚げを囓る。



譲二「どう? おいしい?」

百花「はい…」


ああ、耳まで赤くなってる。

そのうなじに見とれていると、百花ちゃんもフォークで刺したミートボールを俺の目の前に持ってきた。


百花「はい譲二さん、どうぞ」

譲二「え?」

百花「あーん」


ハハ、やられたな~。

「ありがとう」と言ってさり気なく口にしたけど……。

うわぁ~。全然味が分からない……。

好きな子に食べさせてもらうのなんて、生まれて初めてかも……。


しかも……。

百花「…譲二さん……。もしかして…照れてます?」

図星だ……。


譲二「…そういうことは言わないの」

百花「だって、耳が真っ赤ですよ」

譲二「せっかく平気なフリして余裕ぶったのに…」


好きな子と他愛無い会話を重ねることに幸せを感じる。



空は青くてどこまでも広がっているし、緑の芝生はみずみずしい。

遊ぶ人たちの笑い声に混じって、鳥の声が聞こえている。

俺は思い切り伸びをした。


のどかだ……。

そうだ……ずっと昔にもこんなことがあったなぁ。

 

その4へつづく