恋、ときどき晴れ

主に『吉祥寺恋色デイズ』の茶倉譲二の妄想小説

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茶倉譲二:続編第四話~その2

2015-09-28 08:13:51 | 吉祥寺恋色デイズ 茶倉譲二

吉祥寺恋色デイズ 茶倉譲二の妄想小説。譲二ルート続編のお話を彼氏目線で眺めてみました。
ネタバレありです。
 

☆☆☆☆☆

茶倉譲二 続編第四話~その2

〈譲二〉

井の頭公園は結構混み合っていた。


日差しが心地よい散歩日和だからなぁ。

百花ちゃんはみんなに誤解されてないか心配そうだ。

俺は後でみんなに申開きをしておくからと安心させた。



まずは百花ちゃんの希望のスワンボートに乗った。

百花ちゃんは小さい頃からじーじと乗りたかったと言ってくれた。

そう言えば、そんなことを言われたこともあった気がする…。

だけど、俺はそんな言葉をただ聞き流してたんだろうな。



譲二「うわ、思ったより狭いね」

百花「ほんとだ…小さい頃はすごく大きく感じたのに」

譲二「じゃあ漕ぐよ」

百花「わっ…なんだかふわふわして不安ですね」

譲二「思いっきり漕げば意外とバランス取れそうじゃない?」


漕いでみると水の上を進む感覚が面白くて、かなり頑張ってしまった。


百花「譲二さん、早い! 早いです!」


百花ちゃんが俺にしがみつく。

怖がらせるつもりはないけど、その反応が可愛くて休まず足を動かす。

うわ…これは結構体力使うもんだな…。

譲二「でもこういうのは、やっぱりスピード出さないと」


そう言った瞬間、ふくらはぎに激痛が走った。

こむら返りだ。


百花ちゃんが心配そうに覗きこむ。


百花「譲二さん?」


あまりの痛さに「足が…」としか言えない。


百花「もしかして…つりました?」

譲二「お恥ずかしながら…」


百花ちゃんは俺の答えに一瞬驚いたが、次の瞬間に吹き出した。

漕ぐのを止めたボートは水面を漂っている。


譲二「百花ちゃん、笑わなくても…」

百花「ごめんなさい…かわいくて」


やれやれ、また百花ちゃんに『かわいい』なんて言われてしまった。

それに『足がつるって…はしゃぎすぎですよ』とたしなめられるし……。

10歳も年上なのに何やってるんだろう…俺。

ああ、恥ずかしい……。



譲二「ダメだね、もういい歳なのに百花ちゃんよりはしゃいじゃって」

百花「そんなことないですよ」


慰めてもらうものの、正直落ち込んでしまう。

そんな俺を見てみた百花ちゃんは、また笑う。


譲二「? 俺、何か変なこと言った?」

百花「だって、そんなふうに落ち込んでる譲二さん、あまり見たことないから」

百花「じゃあ、今度は私が漕ぎますね」


百花ちゃんが身体をずらせてペダルに足を乗せた。


譲二「大丈夫?」

百花「はい。ゆっくり漕ぎます」

譲二「最初からそうすればよかったのか」


ふくらはぎをさすりながら、苦笑いをした。

その3へつづく


☆☆☆☆☆


スワンボートでの譲二のこむら返りのエピソードなんだけど、読む度に余りにも可哀想って思ってしまう。

年寄り扱いするにも程があるって。

40代のおじ様ならともかく、この時の譲二さん28歳だよ。

20代男性の体力を甘く見過ぎ、だと思う。