恋、ときどき晴れ

主に『吉祥寺恋色デイズ』の茶倉譲二の妄想小説

話数が多くなった小説は順次、インデックスにまとめてます。

小説を検索しやすくするためインデックスを作りました

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ナンパ男撃退100連勝達成!!

2015-10-09 10:45:14 | ボーイフレンド(仮)

今、ボーイフレンド(仮)では『守って、私の王子様』というナンパ男撃退のイベントをやってる。

倒すのはこの方々


いつもボイフレのことも記事にしようと思いつつ、他の乙女ゲームと違ってなかなか複雑なので、どこまで説明すべきか悩んでいるうちにイベントも終わり…ということを繰り返してる。

今回は鳴海くんの誕生日キュピを頑張ったので、ナンパ男撃退に必須のチアゼリーが大量に手に入り、またこのイベントの戦い方も前回から知ったこともあって、超絶ナンパ男の100連勝クリアをすることができた。

イベント後半から出てくる超絶ナンパ男はレベルが上がるごとに半端無く強くなっていく。
だから、連勝するにはコツがいる。

出会ったナンパ男を倒してしまうと次に会うのはレベルが1上がった状態になる。
だから、超絶に会った時はまず無視して進む。


ナンパ男は五体まで出現させることができるから、超絶ナンパ男は五体ずつ一緒に倒して行くことで、なるべく低レベルで連勝を続けることが出来る。

前回これで85連勝まで行ったけれど、ゼリーも助太刀も付きてしまい、連勝は途切れてしまった。

 

ちなみに、助太刀というのは後半の超絶撃退で、ナンパ三兄弟や強くん烈くんをリコーダーで呼んで戦ってもらうというもの。

誰に助太刀を頼めるかはルーレットで決まる。

ナンパ三兄弟では相手のHPを半分にでき、烈くんだと一撃で倒してくれる。

なので、もうどんなにしても叩けないというくらいの連勝後半に使うのが効果的。

だけど強くんだととっても弱いので全然役にたたない。

また、このラブリコーダーはイベント中10個しか集められない。


誰が出るかは運頼みで、今回も10回のうち烈くん、強くんが一回ずつで、後は全部三兄弟だった。

まあ、三兄弟がでてくれても相手のHPを半分にできるからずいぶん助かったけどね。

 


あと、このイベントにはSOSというのがあって、部員や友達、そこら辺にいた人なんかに助けてもらうことができる。


他人の応援はワンバンだけはグミの消費無しで叩ける。

このコンボを繋げていくことで攻撃力が5%→10%→20%へとupしていくので、強いナンパ男も倒すことができる。

だから、部によってはイベント中、レイドの時間を告知して部員同士で叩き合っているようだ。

うちの部は部対抗戦以外は特に協力活動もないまったりした部だから、そういうのは無いけどね。


今回、退部してそういう部に入った友達のレイドにワンバンで参加させてもらう機会があった。


5、6人くらいで11コンボ続いて攻撃力も20%。
撃退履歴をみたら本当に気持ちがいい決まり方をしてた。

そこまで行かなくても、数人でコンボを繋げることで、一人では大変な超絶ナンパ男をやっつけることが出来ると本当にうれしい。

さて、次回のレイドではこんなにゼリーは手に入れられないだろうから、連勝クリアは出来ないかもしれないが、そこそこ楽しめたらいいなと思う。


茶倉譲二 続編第五話~その4

2015-10-09 07:51:19 | 吉祥寺恋色デイズ 茶倉譲二

吉祥寺恋色デイズ 茶倉譲二の妄想小説。譲二ルート続編のお話を彼氏目線で眺めてみました。
ネタバレありです。
 

☆☆☆☆☆

茶倉譲二 続編第五話~その4

〈譲二〉

譲二「それに、じいさんの怪我も心配だけど…」

譲二「あのプライドの高い兄貴が、わざわざ自分から会いに来たのが気になるんだ」

譲二「今まで一度だって、自分から俺のところに来たことなんてなかった」

譲二「それだけグループが、切羽詰まった状況なのかもしれない…」


黙りこんだ百花ちゃんの気持ちを引き立てるように言った。


譲二「兄貴は、道楽でやってる喫茶店なんてさっさと閉めろって言うけど、俺は、道楽でやってるつもりはないからね」

百花「あの…」

譲二「うん?」

百花「私ができることって、限られてると思うんです」

百花「経営のこととか、吸収合併のこととか、ちんぷんかんぷんです」


百花ちゃんの可愛い唇から、難しい言葉が出て来て戸惑った。


譲二「ど、どうしたの? 急に…」

百花「でも、明里さんが私には私にしかできないことがあるって言ってたんです」

譲二「百花ちゃん、一体何を…」

百花「もっと私に甘えてください!」

譲二「…」

百花「私は譲二さんが寄りかかったぐらいじゃ、潰れませんし…わりと力持ちなんです!」

百花「譲二さんかは、私よりずっと大人で男の人だし…私が頼りないのはわかってます」

百花「でも、お店のことだったらお手伝い出来ますし、ご飯だって作れます!」

譲二「…うん」

百花「もっと、譲二さんの力になりたいんです」

百花「だから…譲二さんのしたいことをしてください」

譲二「百花ちゃん…」

百花「私も、おじいさんと同じ気持ちです」

百花「譲二さんが決めたことなら、どんなことだって」


真剣な百花ちゃんの言葉とその瞳に、俺は頭を殴られたような気がした。


今まで、百花ちゃんには「私を頼ってください」「力になりたい」と何度も言われてた。

だけど、10歳という年の差と俺のほうが彼女を守りたいという強い気持ちから、百花ちゃんがどんなに真剣な思いでその言葉を言っていたのか、分かっていなかった。


俺は……俺のほうが百花ちゃんに頼ってもいいんだ。

今まで、何もかも一人で頑張らないと、と思っていたけど、この不安な気持ちを彼女に慰めてもらっていいんだ。


そう考えると、百花ちゃんのことがますます愛おしくてたまらなくなった。

ココアのカップを片づけている百花ちゃんの肩にそっと手を置いた。


譲二「ありがとう…」


愛しい百花ちゃんが振り返る。

俺は愛らしい頬に手を添えると、そっと唇を重ねた。


譲二「頼むから…これ以上、オジサンを夢中にさせないでくれるかな」


キスの合間にそっと囁く。


譲二「離せなくなるだろ」

百花「譲二さん…」


惜しむように唇を離すと彼女をぎゅっと抱きしめた。
    

百花ちゃんのこと…最初はかわいいとしか思ってなかった。

だけど、この頃たまにふっと大人びた顔をするときがある。

それは大抵、俺が迷ったり悩んでる時なんだ。



譲二「百花ちゃんの優しさは、いつも俺を救ってくれる…」

譲二「初めてあった時から変わらず…今でも」

百花「そんな…」

譲二「甘えてほしいなんて言われたの、初めてだよ」

譲二「ありがとう、百花ちゃん…」


そして、もう一度、俺は彼女に思う存分甘えた。


彼女が怯えたり、苦しがったりしないよう、充分気をつけながらではあったけれど…。


5話終わり


茶倉譲二 続編第五話~その3

2015-10-08 08:02:22 | 吉祥寺恋色デイズ 茶倉譲二

吉祥寺恋色デイズ 茶倉譲二の妄想小説。譲二ルート続編のお話を彼氏目線で眺めてみました。
ネタバレありです。
 

☆☆☆☆☆

茶倉譲二 続編第五話~その3

〈譲二〉

店の後片づけをしていると百花ちゃんに声をかけられた。


百花「譲二さん、どうぞ」

譲二「え?」

百花「今日は私が作ってみました」


ニコニコしながら手に持っているのはココアだ。

しかもほんのりとラム酒の匂いが漂っている。


譲二「あ、ラム酒ココア…」

百花「私、どんなことがあっても譲二さんが作ってくれるココアを飲むと落ち着くんです」

百花「譲二さんも、そうだったらいいなって思って」


百花ちゃんの気持ちが嬉しくて、胸がいっぱいになった。

確かに…余裕の無かった気持ちがココアを飲むことで安らいでいく。


譲二「百花ちゃん、ココアを淹れるのも上手になったね」

百花「本当ですか? じゃあ、譲二さんが飲みたいときは、譲二さんのためにたくさん淹れます!」

譲二「ハハッ! 張り切ってるなぁ」

百花「だって…」


百花ちゃんは俺のために出来ることはこれくらいしか無いという。

だから、早く大人になりたいと。


そんなに焦らなくてもいいのに……。


俺のために何かしたいのにココアを淹れるくらいしかできることがないと、少し悲しそうな百花ちゃんを元気づけたくて、俺は昔話を始めた。


☆☆☆☆☆


まだ幼稚園の百花ちゃんと中学生の俺が出会った頃。

このクロフネは『黒船』という名前の喫茶店だった。


百花「漢字、だったんですか?」

譲二「うん。百花ちゃんが覚えてないのはそのせいじゃないかな?」


何気なく立ち寄った黒船。

その当時のマスターと俺は意気投合した。

マスターはすごく気のいい人で、俺の話を黙って聞いてくれた。

いつも、誰に対しても尖ってた俺だが、そのマスターには素直に自分のことを話すことができた。


譲二「それから、たまに相談に乗ってもらうようになったんだ」

百花「そうだったんですか…」


それから何年か、この吉祥寺に通った。

この店で、マスターと歴史の話をするのは楽しかった。

コーヒーの淹れ方や黒船で出す軽食の作り方も教えてもらって、店を手伝うのも楽しみだった。

途中で引っ越していった百花ちゃんがいなくなったのは寂しかったけど、メル友だった百花ちゃんのお母さんとは連絡をとっていた。

だから、大きくなっていく百花ちゃんのこともなんとなくは知っていた。

そんな日々が続き、俺はなんだかんだ言ってても『親の敷いたレール』ってやつに沿って生きてた。

そして、茶堂院グループの経営にそろそろ関わらなきゃならない時に、黒船のマスターが亡くなった。

マスターには跡継ぎの話もなくて、黒船はそのまま閉店することになった。


百花「だから、譲二さんがマスターに?」

譲二「ちゃんと…人のために行動したかったんだと思う」

譲二「今思えば、エゴでしかないんだろうけど…俺だって自分ひとりで誰かの役に立てるってことを証明したかった」


言い訳にはなるが、この店は、商店街の人の憩いの場だったし、最近はこういうレトロな喫茶店もなくなってきてたから、なんとかして残したい。

そう思ってきたけど……。


この前から心に浮かんでいた言葉を声に出して言った。


譲二「本当は、茶堂院グループの跡継ぎって立場から逃げ出したかっただけなのかも…」

百花「だけど…譲二さんは、逃げ出したわけじゃないと思います」

譲二「そうかな…」

百花「だって、自分の意思でお店を継いだんだから…誰かに言われたわけじゃないですよね」

譲二「そうなんだけど…難しいね、こういうのは」


店を継いでから、ずっとこの店をやって行こうって思っていたけど、まさかじいさんが入院するなんて思っていなかった。

俺に取ってのじいさんは、いつまでも元気で強い、茶堂院グループそのものと言ってもいい人だった。

そんな人も年取って弱っていくのだ。

そんな当たり前のことを突きつけられて、俺の心は揺れている。


その4へつづく


茶倉譲二:続編第五話~その2

2015-10-07 07:53:33 | 吉祥寺恋色デイズ 茶倉譲二

吉祥寺恋色デイズ 茶倉譲二の妄想小説。譲二ルート続編のお話を彼氏目線で眺めてみました。
ネタバレありです。
 

☆☆☆☆☆

茶倉譲二 続編第五話~その2

〈譲二〉

今日はなんだか、もうこれ以上デートを続ける気力が無くなってしまった。

だから、そろそろ帰ろうと百花ちゃんを誘った。



帰り道では、何となく黙りこんでしまう。

じいさんが倒れたと聞いた時にはそんなに実感はわかなかったけど、久しぶりに見たじいさんは痩せて小さくなっていた。

誂えた背広が少しブカブカに見えたな…。

それにしても、兄貴に『帰ってきて実家の仕事を手伝え』と言われた時には反発心しか起きなかったが、じいさんに『お前が決めたことになら反対せん。お前の好きなようにしろ』なんていわれたら…。

かえって、このままクロフネのマスターをしていていいんだろうか?と思えてしまう。

☆☆☆☆☆

デートから数日経った。


あれからずっとじいさんのことばかり考えてしまう。

注文のミスをしたり…。

慌てて皿を落として割ってしまったり…。


譲二「お客さんも引いたし、お昼にしよっか」

百花「今日は野菜カレーなんですね」

譲二「さっきオーダー間違えたせいでルーが余っちゃったから」

俺は苦笑いしながら言った。


こんな風に百花ちゃんと食事をしていてもうわの空だ。

悪いなと思いつつ、気持ちはこの前のじいさんとの会話や兄貴との思い出に飛んでしまう。

あの兄貴が俺を必死で実家に帰らそうとするのは、やはり老いたじいさんと関係があるんだろうか……。

それとも…もしかして、兄貴だけでは茶堂院グループの経営に不安があるのか……?




百花「譲二さん、ついてますよ」


百花ちゃんに口の端についたごはん粒をとってもらって、俺は慌てた。


譲二「ごめん…俺、子供みたいだな」

百花「大丈夫ですか? おじいさんと会ってから、なんだかぼんやりしてますけど…」


心配そうに俺を覗き込む百花ちゃんを見て反省した。


譲二「百花ちゃんにまで心配かけるなんて、ダメだな」


もっとしっかりしないと。


さっき思い浮かんだ考えにまた引き戻される。

今まで、実家のやり方に進んで従っていた優等生の兄貴には、反発心ばかりを持っていた。

だから、茶堂院グループのことは兄貴がやりたいようにすればいいじゃないか、と思っていた。

だけど、もしかして兄貴だけでは茶堂院グループの経営に不安があるのかもしれない。

何か…表面上はわからないところで、グループに問題が起きているとか…。

そう思ってみると、少し胸騒ぎがする。


その3へつづく


茶倉譲二 続編第五話~その1

2015-10-06 06:20:05 | 吉祥寺恋色デイズ 茶倉譲二

吉祥寺恋色デイズ 茶倉譲二の妄想小説。譲二ルート続編のお話を彼氏目線で眺めてみました。
ネタバレありです。
 

☆☆☆☆☆

茶倉譲二 続編第五話~その1

〈譲二〉

百花ちゃんとのデートで来た井の頭公園。

そこで、偶然俺の祖父の茶倉緑太郎に出会った。

松葉杖を付いているが、顔色は良く取り立てて身体のどこかが悪いという感じではない。


俺はじいさんに側のベンチに座るように促した。


譲二「じいさん、なんでここに…入院してたんじゃなかったの?」

緑太郎「確かに入院はしておるが…階段で転んで足を折っただけだぞ」

譲二「はぁ!?」

じいさんが倒れたというから、何か病気にでもかかったのかと思っていたが…。

じいさんはさっきも転んで百花ちゃんに助けられたという。


俺は改めて2人を紹介した。


緑太郎「譲二がうちに帰って来たくないと言った時に、大事なお嬢さんを預かっているから、帰れないんだと言っておったが…こんなに可愛らしい女の子だとは」

譲二「お、おい、じいさん!」

緑太郎「まったく、おまえには若すぎるだろう」


じいさんは茶目っ気たっぷりに言う。


緑太郎「わしの相手なんかどうじゃ?」

百花「え!?」

百花ちゃんの戸惑った顔を見て、じいさんは嬉しそうに笑った。


(やれやれ…。ったく…歳を考えてくれよ)


譲二「病院抜け出してきて何やってんだよ」


渋い顔で俺が言っても、じいさんは涼しい顔をしている。


緑太郎「リハビリを兼ねて散歩してたんだ。ちゃんと病院の許可は取ってある」

緑太郎「それに、もうすぐ滝沢が迎えに…」

滝沢「会長!」

緑太郎「ほらな」


俺は滝沢に文句を言った。


譲二「滝沢、じいさんを一人にするな」


ちゃんと監視してないとまた大怪我するぞ。

滝沢「譲二様? どうしてここに…」


緑太郎「偶然会ったんだ。転んだところをそちらのお嬢さんに助けてもらった」

滝沢「お怪我はありませんか?」

緑太郎「ああ。お嬢さんのおかげでな」

滝沢「佐々木様、ありがとうございました」

百花「いえ…怪我がひどくならなくてよかったです」

滝沢「会長、そろそろ病院へお戻りください」

緑太郎「そうか…久しぶりに譲二に会えたのにな」


あからさまにがっかりした様子のじいさんが不憫で、俺は声をかけた。


譲二「そのうち会いに行くから。それより、無理するなよ」

緑太郎「ああ…」


帰り際にじいさんは言った。

緑太郎「紅一が色々言っているようだが、お前が決めたことになら反対せん。お前の好きなようにしろ」

譲二「じいさん…」

緑太郎「百花さん、譲二をよろしく頼みます」

百花「は、はい」


滝沢に付き添われてじいさんは去って行った。

こんなところでじいさんに会うとは驚いたけど…。

そっか…じいさんが入院した原因は骨折だったんだ…。

すぐにでも見舞いに行きたかったけど、兄貴は『家に戻ってこないヤツにそんな権利はない』と、病院も容体も教えてくれなかった。


百花「足は大変だけど、元気そうでしたね」

譲二「うん…」


じいさんは滝沢に車に乗せられて、走り去った。


譲二「心配したほどではなかったけど…でも、実際に会ってみると」

譲二「俺が想像してたよりも元気なかったな」

百花「そうなんですか?」

譲二「じいさん、昔はもっと厳しかったんだ」


『男は大きな志を持て!』なんて言って、よく叱られたな…。

俺が子供の頃のじいさんは、いつも厳しい顔をして、滅多に笑い顔なんか見たことない。

譲二「みんなは、俺と兄貴に期待してるからだって言ってたけど」

譲二「いつからあんな風に笑うようになったんだか…」


俺が知っているじいさんのイメージとは程遠い、柔らかな笑顔を百花ちゃんには見せていた。

まるで、それはじいさんの老いを表しているようで、俺を不安に駆り立てた。


その2へつづく