東京昆虫記

東京の自然環境に棲む昆虫たちの生態写真
.My Real Insects Photo Style in Tokyo.

初詣より虫探し

2025年01月06日 | いろいろ
次女が越冬昆虫を探したいと言うので、年明け早々から一緒に冬虫探し。

Nikon D810+AF-S Nikkor 20mm f/1.8G ED
このツバキに越冬中のウラギンがいるから探してみ。そうヒントを出されていても中々見つからない。絶対に居場所を教えないでねと言うから教えなかったけど。結局見つけられず...

ウラギンシジミ

Nikon D810+AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G ED
別日に撮影。飛翔時は白く目立つけれど裏翅に光が反射していない時は意外と目立たない。
特に逆光だとツバキの葉の反射に惑わされて見逃してしまう可能性がある。

キタキチョウ

Nikon D810+AF-S Nikkor 20mm f/1.8G ED
ここだと周辺の環境色よりも黄色いから直ぐにバレてしまった。キタキチョウの越冬場所は地面に近いので積雪時の撮影チャンスに期待。空いているパーキングが無かったため元旦の観察はこれで終了。

翌日の2日は気温が上昇し最高気温は14℃の予報。期待が高まる。

Nikon D810+AF-S Nikkor 20mm f/1.8G ED
ガマ自体が減少傾向にある中、ガマの穂に手が届く場所は自然の植物に触れて楽しめるという意味で重要性を感じる。

キタテハ

Nikon D810+AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G ED
あれ!って感じでいつの間にか陽だまりにいるんだよね。

ホソミイトトンボ 雄

Nikon D810+AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G ED
午前中から陽当たりが良い場所で発見。知見では10℃以上になると活動する個体が見られている。

オンブバッタの幼虫

Nikon D810+AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G ED
大きさは2cm。前回の調査時よりもだいぶ減少傾向にあるが、まだ幼虫は発生中。
残念ながらホシササキリは発見出来なかった。

ハラビロカマキリ 雌

Nikon D810+AF-S Nikkor 20mm f/1.8G ED
娘が年越しの成虫を発見!なかなかヤルね。

アカボシゴマダラの終齢幼虫

Nikon D810+AF-S Nikkor 20mm f/1.8G ED

リュウキュウツヤハナムグリ

Nikon D810+AF-S Nikkor 20mm f/1.8G ED
ワイルド個体は12月の調べでも既に土繭の中で成虫になっている個体も見られる。それは何故なのか?
成虫の活動は勿論、夏場のみなので、幼虫の時期の栄養状態に問題があり、
成虫になるまで2年かかっている個体の可能性が考えられる。
年明け早々、幸先良く多種類の観察が叶い何より。期待していた年越しのアキアカネには出会えず。
また、ヘッダー画像に掲載した冬の観察の楽しみだったコミミズクの越冬幼虫。コミミズクが好んでいるクヌギ、コナラ、ハンノキ等の樹木の枝の色艶が悪く残念ながら皆無。弱った樹木の地面にハイポネックスを撒く作戦を試みても良いかと思う。

フィールドに来ても暇さえあればスマホでYouTubeやTikTokを鑑賞...

Nikon D810+AF-S Nikkor 20mm f/1.8G ED
Z世代α世代と言われている人達の考え方やAI化の進行は人間社会や自然環境にどういった影響を与えるのかが気になるところ。また、タイトル通り初詣には行っていないので災いが訪れるのかも検証。

撮影日:2025年 元日、2日

謹賀新年

2025年01月01日 | チョウ
新年あけましておめでとうございます。

ご閲覧くださる皆様と昆虫たちにとっても、良い一年である事を心より願っております。


以前に見つけたアカボシゴマダラの幼虫終齢の様子をチェックすると…

アカボシゴマダラの終齢幼虫

Nikon D810+AF-S Nikkor 20mm f/1.8G ED
もう葉が落ちているのにも関わらず、枝にしぶとい!はたして冬越しできるのか?また観に来よう。

キタテハ

Nikon D810+Ai AF-S Nikkor 300mm f/4D IF-ED
越冬トンボを探している時に飛んできてくれたキタテハ。この画像だけで見ると春先のイメージ。
この日光浴の後、何処に身をひそめるのかで、越冬場所が分かるはず。そう思い、目を離さずにいたものの残念ながら見失ってしまった。冬場のキタテハはいつもこのパターンで見失う。。。

それでは今からフィールドに行って来ます。

今年も東京昆虫記を何卒よろしくお願いいたします。


撮影日:12月30日

年末のホソミイトトンボとアキアカネ

2024年12月31日 | トンボ
冬の昆虫調査隊のイベントの下見ながらも、やはり注視したいのは越冬トンボ。
発見していた越冬個体は季節外れの暖かさにより全ていなくなっていたので、またいちから再捜索。

Nikon D810+AF-S Nikkor 20mm f/1.8G ED
前回の捜索中にホソミイトトンボを多数見た場所。陽当たりが良く草も茂っているので、身を隠しながら暖をとるのには好都合。越冬トンボに限らず、キタキチョウやツチイナゴ等の越冬環境にも最適。
通り道を決めて、やたらに踏み荒らすのを避けながらじっくり捜索。すると...お、いるじゃん!

ホソミイトトンボ 雄

Nikon D810+AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G ED
この画像を見て速攻でわかった方は越冬トンボ探しの才能あり。
体は剥き出しだけれど、ぱっと見ではわからない素晴らしい越冬スタイルだ。

ホソミイトトンボ 雄

Nikon D810+AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G ED
越冬場所の環境は地面付近の下草から目線の高さよりも上までに至り陽当たりの良し悪しに関係ない。
この時はツル植物にべったり寄り添う越冬スタイルを見せてくれた。

ホソミイトトンボ 雌

Nikon D810+AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G ED
この日の最高気温は予報で10度。
でも陽だまりはそれ以上に暖かく感じられ、小虫を探して飛翔活動する個体も見られていた。
ホソミオツネントンボのオスも見つけたが、越冬体勢ではなかったので、
撮影せずにそっとそのままにして次回の捜索時の楽しみにした。


期待していたアキアカネは残念ながら皆無...しかし、翌日、別の場所で姿を確認。

アキアカネ 雄

Nikon D810+Ai AF-S Nikkor 300mm f/4D IF-ED
ものすごく敏感な個体で証拠写真しか撮れなかったけれど、終観の記録が23日から29日に更新。
年越しアカネは?たぶん無理だろう...

撮影日:12月28日、アキアカネのみ29日

時期外れのカマキリ

2024年12月30日 | カマキリ
1月予定の小学生親子を対象とした冬の昆虫調査隊のイベントの下見を兼ねて虫探し。

チョウセンカマキリの卵鞘

Nikon D810+AF-S Nikkor 20mm f/1.8G ED+12"リフレクター
オオカマキリ、ハラビロカマキリ、コカマキリと共に代表種。ただ、上記三種より比較的、局所性で陽当たりが良い水辺周辺のイネ科が繁茂する場所を好んでいるように感じる。沿岸部のマイフィールドでは環境面が悪化している様子には無いものの何故か減少傾向。

オオカマキリの卵鞘

Nikon D810+AF-S Nikkor 20mm f/1.8G ED
冬枯れのヨシをじっくりとチェックして発見。東京のカマキリは卵で冬を越す。

でもコナラの幹をチェックしていると、この時期に居てはいけない子が日光浴の最中!

それは...

ハラビロカマキリの幼虫

Nikon D810+AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G ED
体色が似ていてカマが良く見えなかったので、沿岸部では未記録のヒゲナガサシガメの幼虫かと思ったけれど、良く観るとハラビロじゃん。先日のオオカマキリと同じく時期外れの孵化。

Nikon D810+AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G ED
ツンツンしてハラビロカマキリらしく腹部を反りカマが見える姿になってもらった。
果たしてこの幼虫は生き延びる事ができるだろうか。エサがないし気温も低いから多分無理だろうな...

撮影日:12月28日

歳末のウラギンシジミ

2024年12月27日 | チョウ
土曜日の暖かい南風でホソミイトやキタキチョウに動きがあったので他の成虫越冬組みも動いたはず。
そう思い翌日にウラギンシジミの越冬ポイントを再チェックした。すると...

ウラギンシジミ

Nikon D810+SIGMA15mm F2.8EX DG DIAGONAL FISHEYE+12"リフレクター


Nikon D810+AF-S Nikkor 20mm f/1.8G ED+12"リフレクター
案の定、徹底チェックしたはずのツバキで新たに3頭発見。写真映えする一頭に絞り、太陽の位置が木々の間に来たタイミングで撮影。15mm魚眼と20mm広角の作例を掲載したので参考までに。
この時もストロボ光ではなく光質が柔らかい12"レフ板を使用。

こちらは以前にみつけた個体。

Nikon D810+AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G ED
背景の玉ボケの様子が前回とは違った色彩だったので撮影。外に露出した状態で越冬している種類の撮影には、正解なピント合わせは勿論、背景の見せ方を考慮してベストな時間帯を探すのもまた楽しい。

撮影日:12月22日