東京昆虫記

東京の自然環境に棲む昆虫たちの生態写真
.My Real Insects Photo Style in Tokyo.

サナエトンボ三種の羽化

2022年05月01日 | トンボ
例年4月中旬を過ぎた頃から水温に関係なく、羽化のスタート時間が早まる傾向にあるので、週末の早起きシーズンがスタートでもあり、この日も早朝から河川に訪れた。前日の雨により増水が見られていたが、その影響は少ない様子にあり、案の定、朝早から所々でアオサナエの羽化がスタートしていた。

アオサナエ ♂(羽化)

Nikon D810+AF-S Nikkor 20mm f/1.8G ED+SB-700
腹部を器用に曲げて羽化殻から脱出する瞬間。


Nikon D810+AF-S Nikkor 20mm f/1.8G ED+BB-700
脱出後の特徴は胸部が黄色く頭部と脚部が緑色で腹部が紫色。


Nikon D810+AF-S Nikkor 20mm f/1.8G ED+SB-700
この時の姿色を見ると、あのアニメ、ドラゴンボールに登場するナメック星人、ピッコロを思い出してしまう。


Nikon D810+AF-S Nikkor 20mm f/1.8G ED
飛び立ちの時はいつもそっぽを向かれてピンぼけ。

曇り空から日差しが届いた頃、再び次の羽化個体を探すと、消波ブロックの間から上陸して羽化するトンボを発見。

ホンサナエ ♀(羽化)

Nikon D810+AF-S Nikkor 20mm f/1.8G ED
例年ならホンサナエが終盤を迎えて、入れ替えるようにアオサナエがスタートするので、
今まで同日に両種の羽化を観察した例は無く、長年通っていて嬉しくも今回が初めてだった。

少し場所を変えて別の羽化個体を探してみると、晴れた青空が広がる春の河川と言う景観が楽しめるオープンエリアで大胆不敵に羽化するヤマサナエを発見。

ヤマサナエ ♂(羽化)

Nikon D810+AF-S Nikkor 20mm f/1.8G ED
サナエトンボ科の羽化(定位から飛び立ちまで)にかかる時間は一部の大型種を除いて1時間と早く、フィールドでトンボの羽化観察を始めたい方や子供たちにもオススメ。また、羽化の経過に於いて、体内に溜まっている不要な水分を腹先部から頻繁に排出する為、その瞬間を写し込む事も難しくない。

サナエ三種の羽化撮影を堪能した後、シオヤトンボの羽化状況を見に向かうと、湿地に三日月型の卵を発見。それは...

トウキョウサンショウウオの卵嚢

Nikon D810+AI AF-S Micro-Nikkor 60mm f/2.8D
嚢の中には既に孵化した幼体が見られていたので、落葉を下敷きにして幼体が目立つように撮影。
生命感あふれる春の水辺観察を堪能した。

撮影日:4月23日


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