ゆらぎつつゆく

添島揺之歌集。ツイッター感覚で毎日つぶやきます。色調主義とコラボ。

ましらな鳴きそ

2017-09-19 03:05:19 | 資料
また英訳古今に興味を持ってみた。

So sadly,
O Monkeys, howl not!
Leg-wearying
The mountain valleys are, yet
Today, there is no point!

わびしらにましらな鳴きそ足引きの山のかひある今日にやはあらぬ     凡河内躬恒


これも枕詞をそのまま訳しているのがおもしろい。

「あしひきの」は手元の辞書によれば語源不明だが、確かに、足を引きずるほど高い山だという感じには推測できる。

山の峡(かひ)と甲斐(かひ)の掛詞も、苦心して訳しているようだ。there is no point!はそんなことは無意味だという意味だが、point には先端という意味もある。



奥山を越えむとはしてかひもなき藁沓を履く猿もわらはむ    揺之






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