ゆらぎつつゆく

添島揺之歌集。ツイッター感覚で毎日つぶやきます。色調主義とコラボ。

たかが女の髪ひとすぢ

2017-12-15 03:06:23 | 資料



このカテゴリには英訳短歌や現代短歌、その他の詩文などとりあげる。

今日はキャロルの詩である。


「たかが女の髪ひとすぢ」捨つべし!
 人の世の激流に浮べるうたかたなり
気づかふなかれ! 入り日浴びて
 洋々と流れゆく大河を見よ!

さにあらず! 時へたるこの一句に
 低き苦しみの叫び聞えずや?
誇りたかき男の涙こらへて
 ひとり悶ゆる声の響かずや?


原文はもっと長いが、これだけでたくさんだ。詩というのは長文を許すだけに、時に饒舌になりすぎることがある。それもまたおもしろいのだが。

要するに、あんな女のことなど考えるな、男はもっと大志をいだくべきなのだ!などという男のいじけた青二才根性を、たたきつけたものだろう。

昔からこんなことで、若造は悩んできたのだ。

大人になれば、こういうのはあきらめがついてくる。

男の人生は女で決まるものだと、負けを認める気にもなれるのだ。


わぎもこの鉢に入れたる野苺の酸きをかみつつ陽だまりに寝る    揺之






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