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このカテゴリには英訳短歌や現代短歌、その他の詩文などとりあげる。
今日はキャロルの詩である。
「たかが女の髪ひとすぢ」捨つべし!
人の世の激流に浮べるうたかたなり
気づかふなかれ! 入り日浴びて
洋々と流れゆく大河を見よ!
さにあらず! 時へたるこの一句に
低き苦しみの叫び聞えずや?
誇りたかき男の涙こらへて
ひとり悶ゆる声の響かずや?
原文はもっと長いが、これだけでたくさんだ。詩というのは長文を許すだけに、時に饒舌になりすぎることがある。それもまたおもしろいのだが。
要するに、あんな女のことなど考えるな、男はもっと大志をいだくべきなのだ!などという男のいじけた青二才根性を、たたきつけたものだろう。
昔からこんなことで、若造は悩んできたのだ。
大人になれば、こういうのはあきらめがついてくる。
男の人生は女で決まるものだと、負けを認める気にもなれるのだ。
わぎもこの鉢に入れたる野苺の酸きをかみつつ陽だまりに寝る 揺之